TZ勢優位の実質開幕戦。RS勢の巻き返しなるか?
金曜の走行会、土曜日の予選と好天に恵まれての走行となったこのクラス。2001年型のRS250Rは全面変更されたことから、どんなパフォーマンスを実戦で発揮するのか注目された。しかし各セッションで上位を占めるのは、熟成型で発表された2001年型TZ250を駆るライダーたちだった。予選1回目は関口太郎が58秒442のトップタイムをマークした。2番手はRSを駆る青山博一。しかし青山一人の健闘が光り以下、3番手大崎誠之、4番手小山知良、5番手宮崎敦とTZ勢が上位に並んだ。青山に次ぐRS勢は9番手の清成龍一。2回目の予選でのRS勢の巻き返しが期待された。午前よりもさらに気温が上がった2回目の予選は、波瀾が起きた。開始間もなく、チャンピオン中富伸一が第1ヘアピンで転倒。足をけがして救急車で運ばれたのだ。結局中富は足を骨折し、決勝はキャンセルとなった。さらに宮崎敦も転倒。再スタートしたものの、3番手までタイムを上げていたのだが、さらなるタイムアップはできなかった。この予選でトップタイムをマークしたのは、亀谷長純。亀谷は4月に行われた日本GPの予選で転倒して脊髄を圧迫骨折。二日前まで入院していたため、ほとんどバイクに乗ることができない状態だった。「まだ完調ではない」といいながら、調子は上向き。しかし無理はまだできない状態のため決勝は「完走目標」という状態。ややエンジンが安定しない傾向にあるというTZ勢だが、状況はRS勢に比べると有利。予選2回目は上位4台がTZ勢。関口、大崎、小山、宮崎あたりがレースの主導を握りそうだ。
(アルバーロ石野)
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