GP125残留の新鋭、高橋裕紀が開幕戦ポールポジションを奪取!!
全日本ロードレース選手権、21世紀の開幕を告げる筑波で、最初のポールポジションを獲得したのは、250ccクラスに転向した小山知良とともに昨年、軽量級でティーンエイジャー旋風を巻き起こし、SUGOでは優勝も経験している16才の新鋭、高橋裕紀だった。高橋は午前中の予選でただひとり1分の壁を破り、コースレコードを更新する59秒759の最速タイムをマーク。惜しくも最終セッションでこれを上回ることはできなかったが、それでも出走車中のトップに立つ完全な強さを発揮した。1年前には小山が、ここ筑波で全日本の初優勝を飾って好調の並みに乗り、そのまま全日本タイトルを獲得して250行きのチケットを手にした。高橋としては、ぜひその先例に倣いたいところだろう。予選2位の内田剛は、筑波をホームコースとする28才の中堅ライダーだ。こちらも午前、午後とも高橋に次ぐ2番手のタイムをマークし、安定した力を発揮している。予選3位は、昨年125ccクラスの王座を若い小山に奪われた仲城英幸。今年もおなじみのJhaホンダを駆る仲城は、全日本における軽量級の顔ともいうべきベテランだ。仲城も午前中のセッションで自己ベストを記録し、最終セッションでのペースアップはならなかった。最初の走行で「あまりにも好調すぎて」転倒するという不運がなければ、仲城にもじゅうぶんにコースレコードを更新するチャンスがあった。転倒を演じたものの、「マシン、ライダーとも完璧な状態」という仲城が、決勝レースで高橋を脅かす存在になることは間違いないだろう。同じく経験豊富な井手敏男、菊池寛之が5〜6番手につけている。そして高橋泰明、天野邦博、内山博信が2列目のグリッドを確保した。
(近藤茂寛)
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