好調の大野亮が全日本初ポール。16才の新鋭が予選1〜2位を占める
金曜のART合同テストから予選最終セッションまで、TSR-ホンダAC10Mを駆る大野亮が全てのセッションで最速タイムをマークする絶好調ぶりを発揮した。昨年からGP125クラスに参戦している大野にとって、もちろんこれが全日本では初のポールポジションだ。筑波、鈴鹿とここまでの2レースで思うような結果を残すことができなかっただけに、大野としてはここでいっきに巻き返しを図りたいところだろう。ただひとり「今回の目標」といっていた2分0秒台のタイムをマークした予選の内容から見て、じゅうぶんに優勝を狙うことができる状態と言えそうだ。大野を筆頭に、今回のGP125クラスでは台頭著しいティーンエイジャーの活躍が目立っている。
合同テスト、予選と、合計4回のセッションで大野に次ぐ2番手につけていたのも、同じ16才の高橋裕紀だった。緒戦の筑波で幸先よく優勝を飾りながら、鈴鹿ではポイントを獲得することができなかった高橋も、終了直前に大野との差を100分の6秒にまで削り取って優勝を狙う姿勢を鮮明にしている。今シーズン2勝目を狙うことはいうまでもないが、タイトル争いを有利に組み立てていく上でも、このもてぎは高橋にとってきわめて重要なレースになるはずだ。
3〜7位には、大野、高橋と対照的に経験豊富なライダーが並んだ。3番手の菅谷慎一は最終セッションの終了直前、午前中にマークした自己ベストをわずかに更新したが、順位はそのまま。前回の鈴鹿で優勝し、ポイントリーダーの座にあるベテラン、仲城英幸は1回目のタイムでフロントローのグリッドを確保した。それでも、ポールポジションの大野と3位につけた菅谷の間にはコンマ8秒あまりの差がついており、若手が主導権を握る情勢に大きな変化はない。なお、鈴鹿で仲城と熾烈な優勝争いを展開した菊池寛幸は金曜、土曜と2度にわたって転倒を演じ、32位。決勝レースに出走できるかどうか微妙なところだ。
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