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2001 R2-1 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第10戦 ミリオンカードカップ2&4レース
ミリオンカードカップ2&4レース SB/S-NK
■開催日/予選:11月17日(土)、決勝:11月18日(日)  ■天候/予選:晴時々曇、決勝:晴れ
■開催場所/鈴鹿サーキット国際レーシングコース(5.85713km)
■観客数/予選:11,000人 決勝:32,000人

宇川徹、岡田忠之、ワン・ツーフィニッシュ!!
2001年SBタイトルは3位表彰台の梁明が獲得、待望のチャンピオンに!!

 快晴の秋空の下、行われた全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦。決勝でホールショットを獲ったのは、ポールポジションからスタートの梁明(スズキ)。しかし、井筒仁康(カワサキ)が、加賀山就臣(スズキ)と梁をかわしトップに立つ。オープニングラップを終えた時点では、井筒、加賀山、梁、吉川和多留(ヤマハ)、岡田忠之(ホンダ)、玉田誠(ホンダ)、柳川明(カワサキ)、宇川徹(ホンダ)の順でコントロールラインを通過。2周目には加賀山がトップに立ち、序盤から激しい攻めを見せる。4周目、ファーステストラップをマークし、ポジションを上げてきた玉田が前の2台を一気にパスし、さらにもう1台抜き2位まで上がる。玉田は、翌5周目に加賀山を抜いてトップに浮上。しかし、加賀山が抜き返し再びトップを奪い返す。

 序盤から、加賀山と玉田の2台は激しいバトルを見せ、ポジションを入れ替えながらトップ争いを繰り広げる。9周目のシケインでバックマーカーが入り、玉田が初めてトップでコントロールラインを通過。そのまま、玉田は1コーナーへトップで進入し、加賀山、梁が続く。そして、その後のダンロップコーナーで、加賀山がハイサイド。転倒は免れたが、その影響で梁は6位へ順位を落とす。翌11周目、わずかに差を広げたトップ走行中の玉田がダンロップで転倒。リタイアとなり、この時点で梁のシリーズチャンピオンが確定した。これにより、トップは井筒となるが、すかさず加賀山が井筒をかわしトップとなる。12周目には、再び梁が2番手まで順位を戻し、加賀山をパスしトップに浮上。しかし、加賀山も梁を抜き返し、加賀山と梁はトップのポジションを入れ替えながら走行する。

 12周を終えた時点での順位は、梁、加賀山、井筒、宇川、吉川、岡田、山口となり、ここまでの7台がトップグループを形成。追い上げてきた宇川は、13周目に井筒をパスし3位に順位を上げる。翌周、宇川はデグナーで梁をパスし2位になり、バックストレートで加賀山を抜きトップに浮上。しかし、シケインで加賀山がトップを奪い返す。終盤、バックストレートで宇川がトップに立ち、加賀山がシケインで前に出てコントロールラインをトップで通過というトップ争いが繰り返される。その後方では、ポジションを上げてきた岡田が19周目に梁を抜き3位に浮上。最終ラップ、宇川はダンロップで加賀山の前に出てトップに立ち、岡田が加賀山をパスし2位に浮上。トップでチェッカーを受けたのは、グランプリライダーの貫禄を見せた宇川。2位の岡田は、現役ライダー最後のレースを表彰台で締めくくった。3位には全日本勢トップで梁が入り、自身初、そしてスズキファクトリーにとっても初めての全日本スーパーバイクシリーズチャンピオンのタイトルを獲得した。

 レース序盤から最終ラップまでトップ争いを繰り広げた加賀山は、最後のシケインでコースアウト。コースに復帰したものの、6位に順位を落としフィニッシュ。S-NKクラスは、すでにタイトルを決めている北川圭一(スズキ)が今季7勝目を挙げた。全日本勢に、スポット参戦の世界選手権ライダーを迎えたシリーズをしめくくる最終戦は、目を離せない激しいレース展開となった。

●ライダーのコメント

優勝 宇川徹(ホンダVTR1000SPW/チーム キャビン ホンダ):
  去年の8耐以来の優勝で嬉しい。序盤はペースがけっこう速かったので目一杯ついていき、タイヤが消耗する頃、隙を見て前に出ようと思っていた。全体のラップタイムが落ちていて、助かった。金曜日の合同テストでタイムが出なかったため、ミシュランが急遽フランスから違うタイヤを手配してくれた。しかし、午前中のフリー走行には間に合わなかったため、ぶっつけ本番でレースに臨んだ。バックストレートで加賀山選手を抜き、シケインでさされるというパターンだったので、ラストラップは少し前のダンロップでパスし、シケインでブロックをしようと思っていた。後ろは気にせず、前だけを見て走っていた。最終コーナーを立ち上がりチェッカーを受けるまで、勝利は確信できなかった。昨日まではタイヤのチョイスが難しく、セットアップを決められない状況だったが、そのタイヤが良く今日の結果につながったと思う。僕らのためにタイヤを用意してくれたミシュランと、イギリスから連れてきたWGPでのチーフメカ・トレーバーに感謝している。

2位  岡田忠之(ホンダVTR1000SPW/チーム キャビン ホンダ):
  フリー走行でタイヤを確認することができなかったので、決勝のタイヤはミシュランの選択に従った。金曜、土曜とセットアップを進めることができず、作戦を立てることもできなかった。初めて履いたタイヤでこの結果を出すことができた。レース中は、走ることに集中していた。HRC、ホンダ、ミシュランをはじめとするサポートをしてくれた方々のおかげで、宇川選手との1-2というよい形で現役最後のレースを終えることができた。気持ちはさっぱりしている。

3位  梁明(スズキGSX-R750/チーム スズキ):
  中盤、加賀山選手がハイサイドを起こした時、順位を落とした。しかし、距離はあまり離れず、レースのペースが上がる感じがなかったので、このままで大丈夫だと思っていた。レースウィークに入る前から優勝あるのみとだけ思っていたので、玉田選手の転倒の後も攻めることに集中していた。しかし、ラストラップを1周勘違いし、宇川選手がガッツポーズをしている横を「うそだ、もう1周ある」と思いながら、走り抜けていった。優勝できなかったことは残念だが、周回数を間違えたことを除き、精一杯やった。チャンピオンシップを獲ることができ、ほっとしている。総合力が高く、雰囲気が良い一つの目標に集中しているこのチームだからこそ、チャンピオンを獲れた。チームのみんな、また何シーズンもチャンピオンを獲ることができなくても、応援し続けてくれたファンの方々に感謝している。


   
2001年最後のバトルが始まった
ホールショットからトップに立ったのは梁明
   
その後、一旦は加賀山就臣(#7)がトップに立つ
1周目をトップで戻ったのは井筒仁康(#1)だった
   
玉田誠(#100)は、岡田忠之(#02)の前に出ると一気に2位へ浮上
出口修の代わりに出場した鶴田竜二(#15)は、序盤好ポジションを走行
   
ストレートで接触するほどのバトルを見せた加賀山就臣(#7)と玉田誠(#100)は、序盤、激しくトップを奪い合う。
レース序盤、岡田忠之(#2)は柳川明(#3)とポジションを争う
   
シケインで激しい攻防を繰り返す加賀山就臣(#7)と玉田誠(#100)
中盤、山口辰也(#55)が柳川明(#03)をかわして8番手に浮上
   
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