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R2-1 第2戦 スポーツランドSUGO決勝レポート正式版

1999.05.05(水) 更新


快晴のスポーツランドSUGOで
全日本ロードレース第2戦を開催

 ゴールデンウィークの最中、宮城県柴田郡にあるスポーツランドSUGOで、国内ロードレースの最高峰、全日本ロードレース選手権第2戦SUGO大会が行なわれた。スーパーバイクレースでは、梁明と北川圭一のスズキコンビがワンツーフィニッシュ。もてぎの日本GPに引き続きスズキの好調さを見せつけた。GP250ではヤマハファクトリーの松戸直樹が2 連勝。97年チャンピオンの加藤大治郎( ホンダ) を抑えきった。混戦のGP125 では、ディフェンディングチャンピオンの仲城英幸( ホンダ) が転倒、菅谷慎一( ホンダ) が全日本8年目の初優勝を果たした。


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ピットウォーク時の鎌田学。ガクちゃんは、ヨシムラチューンのGSX1300“ハヤブサ”でスーパーバイクマシンを抜き去るのだ。

トークライブ/飛び入りで参加した辻本聡。R2-1ならではの顔ぶれでレース終了後に行われた恒例のライダー・トークライブ。

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SUGOレースクィーン/左から:佐藤絵里香、佐々木きみえ、金野純子の3名
簡単プロフィール:

  • 佐藤/23歳、160cm、83:59:86、カラオケとスノーボードが趣味
  • 佐々木/23歳、160cm、82:57:85、スノーボードとビリヤードが趣味
  • 金野/23歳、166cm、85:59:88、テニスとドライブが趣味

●SUPERBIKE/S-NK

「梁明、北川圭一のスズキコンビがワンツーフィニッシュ」

 予選1 回目、2 回目ともトップタイムを出し、ポールポジションからスタートした武石信也( カワサキ) よりも、4 番グリッドから飛び出したチームメイトの井筒仁康( カワサキ) が前で1コーナーに進入。カワサキのマシンがレースをリードする形となった。3 周目の1 コーナー、武石が井筒をパスしトップに立った。3 番手以降は北川圭一( スズキ) 、梁明( スズキ) のスズキ勢が続き、芹沢太麻樹( カワサキ) 、昨年のチャンピオン、伊藤真一( ホンダ) 、玉田誠( ホンダ) 、吉川和多留( ヤマハ) が続き、8 台によるトップグループを形勢している。6 周目、玉田が転倒し脱落、これをきっかけに吉川と伊藤が遅れ始めた。武石から芹沢までの5 台による第一集団の中から梁が順位を上げ、10周目にはトップに立ち、そのまま後続を引き離し、昨年の第 2戦SUGO以来の優勝を飾った。さらに同じスズキの北川が武石、井筒を抜き2 位に浮上、混戦の2 位争いを制し、スズキのワンツーフィニッシュを決めた。レース終盤、第2グループの井筒、芹沢、武石に、に後続の吉川と伊藤か追いつき、再び5 台による3 位争いが激しくなった。この中から、一時トップ集団から離されていた伊藤がレース終盤ジワジワと追い上げ、18周目に吉川を、19周目に武石を、さらに芹沢を抜き、最終ラップ、3 位の井筒を抜き去り、3 位表彰台を得て、チャンピオンの貫祿を見せつけた。

ライダーコメント:

  • 優勝 梁 明:前に出るか後ろに付いて最後に出るか、どちらかという展開だったが、前に出てしまったので、そのまま逃げるしかなかった。これがうまくいったが、終盤、北川さんがジリジリと追い上げてきたのが分かったが、自分のペースを守り切った。
  • 2位 北川圭一:予選で足回りのセッティングが決まらず不安だった。決勝日、朝のフリー走行でもセッティング変更し、サイティングラップまでもセッティング変更していた。レース終盤のタイヤがタレてくるあたりにサスセッティングを合わせたのが良かったようだ。次は気持ちいいレースをしたい。
  • 3位 伊藤真一: グランプリから事前テストまで、雨の走行が多くて、少し調子を崩していたようだ。決勝では路面温度が上がり、タイヤを変更したが、マシンもタイヤもいろいろ改善すべき点が見つかった。

●GP250

「松戸直樹が開幕戦に続いて2連勝」

 ポールポジションを獲得したホンダファクトリー、加藤大治郎( ホンダ) が好スタート、1 コーナーへ最初に飛び込んだ。これに、第 1戦で3 位入賞を果たした中冨伸一( ホンダ) と山口辰也( ホンダ) が2 列目から飛び出した。プライベータートップで、昨年までグランプリを転戦していた3 番グリッドの宮崎敦( ヤマハ) もまずまずのスタート。第 1戦で優勝した松戸直樹( ヤマハ) はやや遅れ、1 コーナーを5 番手で通過した。しかし松戸はファクトリーの強さを発揮して山口、中冨をかわして3 周目に2 位に浮上。ここからトップを走る加藤を追いかけ始めた。ジワジワと加藤に詰め寄る松戸は、6 周目のSPインコーナーで抜き去った。加藤も松戸に追従するが抜き返すことができず、逆にレース中盤になると松戸に離され始めた。そのまま松戸は加藤を振り切り、1 戦について2 連勝、加藤も前戦と同じ2 位表彰台に甘んじた。3 位争いは山口、中冨、宮崎、江口謙( ヤマハ) 、予選4 番手の大崎誠之( ヤマハ) の5 台で展開されるが、中冨が6 周目に転倒し、10周目に宮崎がここから抜け出し、単独3 位の走行となった。ところが14周目、宮崎のマシンは不調を来しスローダウン。山口が単独の3 位になり、大崎、さらに後方から追い上げてきた嘉陽哲久(TSR) 、関口太郎( ヤマハ) の3 台による4 位争いとなった。山口がプライベータートップの3 位、大崎は嘉陽を抑えて4 位に入賞した。

ライダーコメント:

  • 優勝 松戸直樹: スタートはそれほど悪くなかった。事前テストからタイムが出ていたので、自分の走りをしていれば勝てると思っていた。昨日の予選で加藤君に負けたのが悔しい。
  • 2位 加藤大治郎:スタートが良かったのでそのまま逃げきろうと思っていたが、ペースが上がらず、追いつかれてしまった。セッティングが今一つ決まらなかったが、マシンがだいぶ良くなってきたので、次は頑張ります。
  • 3位 山口辰也: 決勝で急に路面温度が上がりタイヤに多少問題を抱えていたが、エンジンが良かったので助かった。表彰台に上がれたのはラッキーだった。

●GP125

「上位陣の相次ぐ脱落で菅谷慎一が8年目の初優勝」

 ホールショットを奪ったのは2番手グリッドからスタートした菅谷慎一。これにディフェンディングチャンピオンの仲城英幸が続き、ポールシッターの稲毛田潤が3番手と若干出遅れる。オープニングラップから仲城は菅谷に仕掛け、馬の背コーナーの突っ込みでトップに立つ。

 レース序盤、トップグループは仲城、稲毛田、菅谷、菊池寛幸、青山博一の5台のバトルになっていた。しかし、5周目のレインボーコーナー立ち上がりで仲城がハイサイド転倒。これで、トップグループは4台となるが、レース中盤には、には、追い上げてきた上江洲克次と藤岡祐三が加わり、6台の集団となる。しかし、12周目の3コーナーで、アクシデントが起きる。トップを走っていた稲毛田のマシンにトラブルが発生してしまいクラッシュ。これに菊池、上江洲が巻き込まれ、トップグループから一気に3台が脱落。だが、このアクシデントで、後方にいた中村実が追いつき、トップグループは4台のバトルとなる。この時点で、トップを走るのは菅谷。これに藤岡、青山、中村と続くが、残り2周目のシケイン立ち上がりで藤岡がハイサイドで転倒。ラストラップは3台での戦いとなるが、菅谷が逃げ切り、全日本8年目にしてうれしい初優勝を飾った。2位には、実質的に今回が全日本デビューになる17歳ライダーの青山博一が入り、中村が3位となった。

ライダーコメント:

  • 優勝 菅谷慎一:(初優勝まで)むちゃくちゃ長かったですね。去年から、今のチームで走っているのですが、ずっとマシンには問題がなくて、あとは自分だけという状態だった。今回は、バイクも走っていた(速かった)し、勝てたのはチームやスポンサーのおかげです。これからも勝ちたいけど、こればかりは、走ってみないと分からないですね。
  • 2位 青山博一:今回が全日本で初めてのレースだったので、完走を目標にしていた。ベテランの方々の様子を見て、最終ラップのシケインを立ち上がって仕掛けようと思っていた。でも、中村さんにシケインで抜かれてしまったので、予定が狂ってしまった。でも、2位になれたにで自信になりました。
  • 3位 中村 実:今回は、ラッキー意外の何物でもないですね。予選からバイクがうまく走らなくて、決勝も、まわりのマシンが速かった。シーズンは長いので、今日は満足しています。

※入場者数:5月2日 13,800人

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