文部科学大臣杯　2004年 MFJ R2-1 全日本ロードレース選手権シリーズ第1戦　鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
JSB1000予選レポート
2004-03-27

　いよいよ2004年シーズンが開幕した。今年も開幕戦は鈴鹿2&4レースとなり、全日本ロードレースは最高峰カテゴリーのJSB1000クラスのみの開催。GP250、GP125、ST600の3クラスは4月25日のオートポリスが開幕戦となる。
　JSB1000クラスの注目は、ホンダがCBR1000RR、ヤマハがYZF-R1、カワサキがZX-10Rと、それぞれブランニューマシンを投入したことだろう。特にホンダ勢は事前テストから好タイムをマーク。いきなり高レベルな走り見せている。ただ、デビューレースだけに、金曜日からマシントラブルに見舞われるライダーも少なくなかった。その中に、昨年ホンダで唯一1勝を挙げた辻村猛も含まれていた。辻村は金曜日の午後にトラブルに遭い、そのセッションを棒に振ってしまう。結局、その遅れが響いてしまい12番手からのスタートとなる。同じくトラブルが発生したのは昨年のST600チャンピオン小西良輝だった。小西は自信あふれるライディングを見せ、予選2回目の最後に2分10秒台に入れた。惜しくも5番手とフロントローは逃したが、決勝でも注目したいライダーの一人だろう。心配なのは予選2回目に転倒を喫してしまった高橋裕紀だ。高橋は今年もGP250クラスを戦うが、今回はJSB1000にスポット参戦。予選ではチームメイトの山口辰也といいペースでランデブーを見せていたが、予選2回目に130R手前で身体を起こした際にマシンが振られてしまい、200Km/h以上の速さのバイクから飛び降りたという。幸い骨に異常はなかったが、決勝朝のウォームアップを走りレースへの出場を決める。
　金曜日にトップタイムをマークしていた井筒仁康は4番手グリッドからスタート。自身が開発してきたマシンに、今シーズンから本格的に全日本に復帰したミシュランを履く。 苦戦しているのがカワサキ勢。テスト不足もあるが今年、全日本に復帰した柳川明のライディングでも13番手がやっと。今回使えなかったエンジンが仕上がれば、もっと上位に顔を出してくるはずだ。
　一方、ゼッケン1を付ける北川圭一はホンダ勢の速さに戸惑いを隠せない。「マシンの方向性は見えているから、朝のウォームアップでまとめて勝ちを狙いたい。ただ、ホンダが開幕戦から速すぎるよね」と北川。
　しかし、ポールポジションを獲得したのは、スズキGSX-R1000を駆る渡辺篤だった。「9秒台を狙っていたから残念だったけど結果は1番だったのでよかったかな。でも大事なのは決勝だからね。今年はヨシムラ50周年だし明日は優勝をプレゼントしたいね」と渡辺は自信のコメント。
　今回初めてヘアピンから200Rの間に設置されたシケインの影響もあり、レースは混戦になることは必至。約10台のマシンが激しいトップ争いが繰り広げることになるだろう。どうレースを組み立てるか? ラスト3周でどのポジションにいるか? レース終盤の動きに注目したいところだ。