開幕戦に続き、渡辺篤の好スタートでレースは始まった。秋吉耕佑、小西良輝、辻村猛、柳川明、伊藤真一、徳留和樹と続くが、2周目のS字コーナーでトップを走っていた秋吉を始め、4台のクラッシュが発生。このアクシデントのため、赤旗が提示され、レースは仕切り直しとなる。
2度目のスタートでも再び渡辺がホールショットを奪い、小西、徳留、辻村、伊藤、秋吉、中須賀克行と続いていく。渡辺は、今回もオープニングラップからハイペースで飛ばし、2番手以下を引き離していき、3周目に突入した時点で約2秒のアドバンテージを築いていた。その後方では、ディフェンディングチャンピオンの伊藤が激しくプッシュしてくる。2周目に徳留、3周目のデグナーカーブで辻村、ヘアピンで小西をかわして2番手に上がると、渡辺をジリジリと追い上げていく。さらに秋吉も4周目に、このレースのファステストラップとなる2分9秒643をマークして伊藤の後方につける。トップグループは、渡辺を先頭に伊藤、秋吉の3台が形成。4位争いは、5台の集団となっていた。この4位争いには、オープニングラップを11番手で終えた山口辰也がいた。山口は、ここから一台、また一台とポジションを上げ、6周目には小西をかわして4番手に浮上する。
その直後トップ争いにも動きがあった。6周目のシケインへのブレーキングで伊藤が渡辺をかわして今シーズン初めてトップに立つ。しかし、渡辺も意地を見せ、8周目のホームストレートで伊藤をかわしていく。渡辺は、やや伊藤を引き離していくが、伊藤も必死に食らいついていく。その伊藤の背後には秋吉がピタリとつけ、伊藤がヨシムラの2台に挟まれる形で周回を重ねる。そして12周目、再び渡辺を射程にとらえた伊藤が、シケインで前に出ていく。13周目に入るホームストレートで渡辺が前に出て1コーナーに進入するが、2コーナーで伊藤が渡辺のインにすべり込みトップを奪う。この辺りからバックマーカーが多く出始め、トップ争いの命運を分ける。シケインの進入で渡辺はバックマーカーに引っかかってしまい、伊藤が1秒以上のリードを築くことに成功する。その後、伊藤はラストスパートをかけ、渡辺を引き離してチェッカー。開幕戦で負傷した身体をおしての力走で今シーズン1勝目をマークした。
渡辺篤が2位でゴールし、暫定ポイントランキングトップに躍り出た。3位には、レース終盤に激しい追い上げを見せた山口辰也がラストラップの逆バンクで秋吉をかわして表彰台の一角をもぎ取った。秋吉は、スペアバイクで出走しながらも、健闘し4位。以下、中須賀、出口修、亀谷長純、柳川、小西の順でチェッカーを受けている。
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