GP125クラスの予選が始まる直前から空から雨がパラパラ降っていたが、最初の走行となるA組の走行では、まだ路面はドライだった。“ここしかない!"というタイミングでタイムアタックに入った中上貴晶が、ただ一人、1分01秒に入れる1分01秒006をマークしてポールポジション。直後に転倒を喫したものの、ケガはなく、レインコンディションとなった予選2回目でもトップタイムをマーク。すでに死角はない状態だ。
「メカさんが、うまくサスペンションセッティングを出してくれたので、いいタイムで走れている。アベレージもいいし、勝てるところまで頑張る」と中上は自信のコメント。
ドライコンディションになれば、コースレコードを更新したいと意欲を見せる。それもそのはず、金曜日のA.R.T.走行では59秒633をマーク。非公式ながらコースレコードを更新しているからだ。
「決勝は晴れて欲しいですね。金曜日は非公式のタイムだったので、正式なコースレコードを出したいですからね。後ろを気にしないで一人でタイムを出していきたい」と、すでに一人旅を想定しているかのようなコメントだ。
この中上を止めたいのがミニバイクからのライバル富沢祥也だ。富沢が走ったB組は、1回目の走行からウエットコンディションとなったが、富沢は2回のセッションをリード。開幕戦でトップ争いをしながら転倒に終わった雪辱を果たしたいだろう。
もちろん仲城英幸、井手敏男、葛原稔永、菊池寛幸、山本武宏などのベテラン勢もティーンズライダーにやられてばかりじゃいられない。筑波ならではのレースの駆け引きで若手を抑え込みたいところだ。ノリにノッている中上を止めることができるか!?
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