今回も今年からダブルエントリーしている渡辺篤がキレのある走りを見せ、ウエットコンディションで繰り広げられたタイムアタック合戦を制した。
「午前中のセッションで出したタイムでも、かなりいっぱいいっぱいだったのに、A組で奥野さんが、すごいタイムを出していたのでビックリしていた。実際に走ってみたら(奥野のタイムは)は、出ないタイムではないと思ったけど2秒台に入れたときは、かなりリスクがあった」と渡辺。
B組のタイムアタックとなった渡辺は、ただ一人、1分02秒台をマークしてポールポジションを獲得。奥野正雄は、2番手グリッドからスタートする。
チャンピオンの安田毅史は、着実にセッティングを詰めて3番手につけた。「ウエットでいいセットが見つかったので今後に生かせると思う。決勝はドライでもウエットでも、どちらでもいいけれど、筑波なのでスタートをうまく決めて、それからレース展開を考えたいですね。やっぱり(渡辺)篤さんが一番気になりますね」と安田。
一方、開幕戦のウイナー酒井大作は11番手、昨年のウイナー辻村猛が20番手、宮崎敦は34番手と明暗を分ける予選結果となってしまった。
決勝は天気が回復しドライコンディションになる可能性が高い。スズキ、ヤマハのニューマシンが速さを見せているだけに、渡辺、奥野がレースを引っ張るか?
ホンダの安田、カワサキの酒井が、どう迎え撃つか? 4メーカー入り乱れたトップ争いが繰り広げられるかもしれない。
また、1987年から3年連続全日本GP500チャンピオンとなった藤原儀彦にも注目だ。筑波は得意としていたコース。筑波に入る直前までMotoGPマシンのテストを行っており乗り換えに苦労していたが、そこはベテラン。今回も熱い走りを見せてくれるはず。S字コーナーで見せる逆ハンを、その目に焼き付けて欲しい。
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