玉田誠(ホンダ)が今季初優勝で、8耐前哨戦のロングディスタンスレースを制す!!
鈴鹿スーパーバイク200kmレースは、通常のスプリントレースより長い距離を走るため、レース途中で給油とタイヤ交換を行なう。そのため、メカニックのピットワークやピットインのタイミング等も、勝敗に大きく影響を与える。
朝方の雨もあがり、スーパーバイク決勝はドライ路面でのスタートとなった。ポールポジションからスタートの梁明(スズキ)がよいスタートを見せたが、辻村猛(ヤマハ)がトップでオープニングラップを終える。辻村は序盤から後続を引き離し、梁明(スズキ)、加賀山就臣(スズキ)、井筒仁康(カワサキ)、吉川和多留(ヤマハ)、玉田誠(ホンダ)が順位を入れ替えながら続く。6周目、玉田が2位にポジションを上げ辻村を追い、13周目には玉田が辻村を抜きトップに出た。しかし、翌周には辻村が再びトップを奪い返す。
4台となったトップグループはポジションを入れ替えながら周回を重ね、その中で1番にピットインしたのは井筒。玉田と吉川も同時にピットに入り、辻村が最後にピットインしコースへ戻る。この結果、各車ピットインを終えた後のトップグループの順位は、1位
井筒、2位 辻村、3位 玉田、4位 吉川となった。28周目、辻村がトップに、玉田が2位に浮上する。しかし、ピットロードのスピード制限の違反によるペナルティを科せられた辻村は、ストップアンドゴーにより大きく順位を落としてしまった。レース終盤は、玉田、吉川、井筒の順で走行し、結局、そのままのポジションでチェッカー。玉田は全日本で今季初優勝をあげ、8耐へ向け手応えをつかんだ。S-NKの北川圭一(スズキ)は総合6位で、前戦に続くクラス優勝となった。
●ライダーのコメント
優勝 玉田誠(ホンダVTR1000SPW/チーム キャビン ホンダ):
レース前は路面コンディションがわからなかったので、ピットインのタイミングは走り出して決めることにした。スタート時と同じタイヤを後半も使う予定だったが、チームの判断で予選用タイヤに交換しピットアウトした。そのおかげで、最後でうまくスパートをかけることができた。後半が勝負だと思っていたが、辻村選手がいたらどうなったかはわからない。全日本で、また鈴鹿200kmで優勝できてうれしい。次回は、また一から優勝を目指して頑張る。
2位
吉川和多留(ヤマハYZF-R7/ヤマハ レーシング チーム):
猛(辻村選手)はレースウィークの初日から調子がよかったが、僕の方はセッティングがうまくいかず、ちょっときついかなという感じだった。ウォームアップでタイヤの感触がよかったので、もしかしたらとは思った。ピットインピットアウトのタイミングが玉田選手といっしょだったのは、僕にとってはよかった。最後までトップグループが4台だったら、タイムの落としあいになりチャンスがあったかもしれない。今週の流れの中では、予想以上の上出来のレースだと思う。
3位
井筒仁康(カワサキZX-7RR/カワサキレーシングチーム):
前戦筑波での転倒で脳震盪をおこしたので、鈴鹿までは体を休めていた。このレースウィークに入り、色々新しいものをテストしたが、金曜日はうまくいかず1日出遅れてしまい、土曜日もセットアップで終わってしまった。200kmはタイヤ交換をしてからが勝負なので、ピットインピットアウトを早くできるよう心がけた。タイヤ交換をした後はフロントにチャタリングが出て、バイクの挙動が変わってしまった。一生懸命ついて行こうとしたが、全然だめだった。
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