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鈴鹿2&4


JSBクラス

文部科学大臣杯  2009年 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 ケーヒン 鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
決勝レポート
DATE:2009-4/19
■開催日/予選:4月18日(土)、決勝:4月19日(日) ■天候・路面/予選:晴・ドライ 決勝:晴・ドライ 
■観客数/予選:22,000人・決勝:35,000人

異次元の速さを見せつけた秋吉耕佑が独走優勝!

  史上初めてSUPER GTシリーズと併催で行われた鈴鹿2&4レース。全日本ロードレースはJSB1000クラスのみ、シリーズ第2戦としての開催となった。決勝日は快晴となり初夏を思わせる陽気となった。気温も25度、路面温度は45度を超える4月とは思えないコンディションの下でレースは行われた。過去、フォーミュラマシンと併催されたときは、4輪のタイヤラバーの影響で路面コンディションが変わることがあったが、SUPER GTでは、あまり影響を受けないようだ。その証拠に、公式予選では秋吉耕佑が2分6秒488という驚異的なコースレコードをマークしている。その秋吉がポールポジションから、好スタートを切るとホールショットを奪う。これに中須賀克行、酒井大作、山口辰也、横江竜司、大崎誠之、高橋巧、伊藤真一と続いていく。オープニングラップで酒井は中須賀をかわして2番手に浮上。秋吉をトップに、酒井、中須賀、やや感覚があいて山口と続き、早くも5番手以降を引き離してホームストレートに帰ってくる。秋吉は、さらにペースを上げ3周目に、このレースのファステストラップとなる2分7秒110をマークし、ジリジリと酒井との差を開いていく。コンスタントに2分7秒台で周回する秋吉はレース序盤から独走態勢を築いていく。2位争いは酒井、中須賀、山口の三つ巴の戦いとなり、2分7秒台から2分8秒台前半で周回。5周目のシケインで山口が中須賀をかわし3番手に上がると、酒井のテールを伺う。さらに後方では伊藤が横江、大崎をかわして5番手に上がると単独走行となっていく。
 秋吉は、バックマーカーと接触する場面もあったが、大事に至らずトップを快走。Hondaに移籍して最初の勝利を、またも独走で飾った。
 2位争いは、レース終盤に入りヒートアップ。バックマーカーが多く出てきた中、13周目のダンロップコーナーで酒井のインサイドを突いた山口が前に出て行くが、14周目のデグナーカーブで山口がバックマーカーに引っかかっている隙に酒井が抜き返し、勝負はラストラップに持ち込まれる。山口は、またもダンロップコーナーで勝負をしかけ酒井をパス、2番手に浮上する。その後方でレース序盤からタイヤを温存し、チャンスをうかがっていた中須賀だったが、最終ラップの2輪専用シケインの立ち上がりでハイサイドに遭い万事休す。山口が2位、酒井が3位、中須賀が4位でチェッカーフラッグを受けた。単独走行だった伊藤が5位でゴール。スタート直後に他車と接触しそうになり、大きく出遅れていた亀谷長純が大崎、横江をかわして6位でゴールし、暫定ランキングトップの座を守った。

[佐藤 寿宏]
●ライダーのコメント

優勝/#5 秋吉耕佑 F.C.C.TSR Honda
『予選までに気になっていた部分も、今朝のフリー走行ですべてクリアでき、Hondaのマシンをチームスタッフが完璧に仕上げてくれた。今回の勝利は、マシンそしてスタッフと皆のサポートがあって、この場所にいると思っている。想定よりタイムは遅く、7秒台のレースとなったが、今後はこれを基準としてマシンのセットアップを進め、鈴鹿で戦うことになるだろう。(3周目に)ファステストをマークしてからは、それ以上タイムは出せなかったので、後ろとの差は分かっていたし、とにかく自分のペースで淡々と走った。(タイムもマシンも)理想には追いついていなくて、今はまだどちらかと言えばオートバイの力を借りている状態だから、これから鈴鹿300km、鈴鹿8耐に向けてまだまだ煮詰める余地は十分にある。最初から速いバイクはないので、それを自分で仕上げていくのが面白い、それが速さの理由だと思う。Hondaの開発ライダーとして優先すべき仕事もあるので、実戦に出られるかどうかは分からないが、チャンスがあればレースには出たいと思う』

2位/#634 山口辰也 MUSASHI RT ハルク・プロ
『秋吉さんは2分5秒台に入れるってと言っていたけど、今はそこまで出せないので、7秒台中盤から前半で走れるように頑張ろうと思っていました。チームもスタッフもすごくいいバイクに仕上げてくれたのに、スタートで出遅れて中須賀くんや大作くんを抜けなくて、2、3周の間に秋吉さんに離されてしまいました。そこで(2位争いに)気持ちを切り替えて、まずはこの先頭に立とうと思いました。タイヤもバイクも完璧だったのに、なかなか抜くことができなかったことが悔しいですね。今年は開幕が地元である筑波だったので、走り慣れているコースで勢いをつけて、その気持ちで鈴鹿にいきたかったですが、事前テストもあまりできなくて、マシンを作り上げることができず決勝は(マシントラブルが出て)ちゃんと走ることができませんでした。今回はとりあえず転倒もなく終われて、やっとデータも取れてきた。この結果を次のレースに活かしたいと思います』

3位/#39 酒井 大作 ヨシムラスズキwithJOMO
『スタートが決まって、秋吉さんの後ろに付けたが、あのペースにはついていけず、少しずつ離されてしまった。その後は2位のポジションを守りたかったが、ダメでした。肩甲骨も痛みはありましたが、スタッフをはじめ皆さんのサポートでウィークを通じて決勝を最もよいコンディションで臨むことができました。開幕戦の結果からすれば、マシンのデータも取れたし、セッティングも進める事が出来たので、その意味では成果はありましたね。GSX-Rも新型になって、やることはたくさんあります。今回でさらに進化させて、夏までには十分秋吉さんと戦えるようになっていると思います』

JSBレース  

決勝スタート、#5秋吉耕佑と#1中須賀克行、#39酒井大作が飛び出す。

     
JSBレース  

当初、スタートで飛び出した3台がトップ争いを展開。

     
JSBレース  

レース序盤、#5秋吉耕佑が少しずつ後方を離し始める。

     
JSBレース  

秋吉は独走状態となり、酒井、#634山口辰也、中須賀の3台での2位争いとなった。

     
JSBレース  

2位争いはレースを通じて激しく展開されたが、最後に山口が逆転して2位でフィニッシュ。

     
JSBレース  

F.C.C. TSR Honda秋吉がウィニングランでアピール!

     
JSBレース  

表彰台の秋吉(左)とF.C.C. TSR Hondaチーム総監督藤井正和(右)

     
JSBレース  

秋吉のシャンパンファイトも奥の松スパークリング日本酒「純米大吟醸プレミアムスパークリング」

     
JSBレース  

表彰インタビューで
優勝:秋吉耕佑(中)、2位:山口辰也(左)、3位:酒井大作

     
Photo:H.Wakita/Y.HARADA(c)
 
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