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鈴鹿2&4


JSBクラス JSBクラス

文部科学大臣杯  2010年 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
決勝レポート
DATE:2010-4/18
■開催日/予選:4月17日(土)、決勝:4月18日(日) 
■予選:天候・路面/晴・ドライ 気温14.7° 湿度39%(15時現在) 北北西8.2m/S 観客数:21,000人
決勝:天候・路面/薄曇り・ドライ 気温18.3° 湿度28%(15時現在) 北北西5.3m/S 観客数:30,500人

最終ラップの激戦を制した秋吉耕佑が鈴鹿2&4を制す!

 ノックアウト方式で行われた公式予選はQ1セッションで亀谷長純が転倒し、直後を走っていた伊藤真一も亀谷に接触し転倒。亀谷は全身打撲、伊藤は肩甲骨を痛め、レースへの出場が危ぶまれた。亀谷は何とかグリッドにつけたものの、伊藤は決勝朝のウォームアップ走行を走るものの身体の状態が思わしくなく欠場を決めている。
 ポールポジションからスタートした秋吉耕佑がホールショットを奪い、中須賀克行、高橋巧と続きオープニングラップから、フロントロウの3台がトップグループを形成する。4番手に柳川明がつけ、武田雄一、浜口俊之、出口修と続く。オープニングラップに浜口をかわし5番手で戻ってきた出口だったが、2周目の2コーナーで痛恨の転倒。悔しいリタイアとなってしまう。
 トップグループは2分8秒台で周回を重ね、高橋巧が4周目にこのレースのファステストラップとなる2分8秒298をマーク。レースも折り返しとなるころには2分9秒台にペースが落ちてくると、中須賀が9周目のシケインで秋吉の前に出ていく。ペースの上がらない秋吉は、11周目のダンロップコーナーの進入でマシンが振られる。そのすきを高橋巧は見逃さず、インに入り2番手に浮上する。
 後方ではJ-GP2クラスのトップ争いが白熱していた。小西良輝と山口辰也が抜きつ抜かれつのバトルを展開していた。
 トップを走る中須賀は、タイヤが厳しくなっていたが必死に最後のスパートをかける。しかし高橋巧、そしてペースを回復した秋吉がピタリとついてくる。そしてラストラップに入る直前のシケインの立ち上がりでシフトアップした中須賀がギアをニュートラルに入れてしまいバランスを崩す。中須賀はトップを死守するものの、トップグループは一気にさらに接近し、最後の1周に入っていく。アグレッシブなライディングを見せる高橋巧は、ダンロップコーナーで中須賀のインをつくが、立ち上がりではらみクロスラインとなる。予選で転倒したポイントだけに慎重になったという高橋巧だったが、スプーンカーブの1個目で再び中須賀のインを突きトップに浮上。その後方ではバックストレートで中須賀の前に出た秋吉が高橋巧の背後に迫ると、シケインへのブレーキングで高橋巧をかわしてチェッカー。僅か0.074秒差の勝利だった。高橋は開幕戦でのJSB1000クラス初優勝に続き、2位でフィニッシュし、ポイントランキングをリード。中須賀は悔しい3位となった。柳川は単独4位となり、23番手グリッドから追い上げた亀谷長純が満身創痍ながら5位でフィニッシュした。以下、武田雄一、浜口俊之、高橋英倫、新庄雅浩、須貝義行、武石伸也、東村伊佐三、高橋孝臣と続いた。
 J-GP2クラスのトップ争いは小西が山口を抑えきり2戦連続で優勝を果たした。山口はST600マシンで健闘し、クラス3位に生形秀之が入っている。

[佐藤 寿宏]
●ライダーのコメント

優勝/#64 秋吉 耕佑 F.C.C.TSR Honda
『決勝レースに向けてセッティングを変えたのですが、走り出してすぐに“今日は(7秒台で走るのは)難しいな”と思いました。苦しい状況でしたが、勝つ自信はありました。後ろに中須賀くんがいて離せないので、自分の方が遅いと思った。ただ、後ろについていれば離されないので2人のバトルを冷静に見ていましたね。最終ラップは運よかったですね。ラストラップはうまくスピードが乗っただけ。シケインは、いつものイメージより飛び込めなかったけれど、最後は我慢できました。2人が戦って、車速が落ちたところをうまくトレースできました』

2位/#634 高橋 巧 MuSASHiRTハルク・プロ
『スタートは得意ではないので、とにかく失敗しないようにしました。予選では、秋吉さんと中須賀さんとは、タイム差があったので、ついていけるだけついていこうと思った。何度か失敗して離されても、追いつけていたから、一度前に出たいと思っていましたが最終的に抜かれて終わってしまいました。130Rの進入までに抜いて、シケインで突っ込みは自分が甘かった。ここで抜かれたら仕方がない。転ばないところまで突っ込んだんですけれどね。最終コーナーの突っ込みから立ち上がりが遅かったので、鈴鹿300km、8耐までに争えるようにしたいですね』

3位/#1 中須賀 克行 YSPRacingTeamwithTRC
『思ったよりも路面温度が上がったので、後ろについて温存しようと思っていましたが、それほど温存できていませんでした。タイヤの状態がいいうちに前に出ないといけないと思い、トップに出ると風の影響もあって、摩耗が進んでしまった。ラスト2周のシケインでミスしてリズムを崩してしまった。そのままトップでゴールできればと思っていたのですが、結局抜かれてしまいました。これが今の自分の実力。ベストは尽くせたので、この結果をしっかり受け止めて次につなげたいですね』

J-GP2 優勝/#73 小西良輝 MuSASHi RTハルクプロ
『結果は優勝でしたけれど、自分自身に負けたレースでした。JSB1000を相手に戦うことは、分かっていたはずなのに、冷静になりすぎて、うまく走れませんでしたね。レースでも予想していたタイムが出ていないし、予選ぐらい差をつけてフィニッシュしないといけませんね』

JSBレース  

決勝スタート、#64秋吉耕佑と#1中須賀克行、#634高橋 巧が飛び出す。

     
JSBレース  

レースは早くも秋吉耕佑、中須賀克行、高橋巧の3台のトップ争いに絞られる。

     
JSBレース  

J-GP2トップの#73小西良輝と#91山口辰也。山口はSPタイヤを装着し、ST600仕様のままで小西を凌駕するタイムを刻むことも。

     
JSBレース  

2コーナーイン側に設定された激感エリアは、この迫力。カメラフリークが多く陣取っていた。

     
JSBレース  

最終ラップ、シケインでトップに立った秋吉が、そのまま最初にチェッカーを受けた。

     
JSBレース  

F.C.C. TSR Honda秋吉がウィニングランでアピール!

     
JSBレース  

表彰台の秋吉耕佑(左から2人目)と2位高橋巧(左)、3位中須賀克行。右はF.C.C. TSR Honda藤井正和チーム総監督

     
JSBレース  

J-GP2表彰台。左から2位の山口辰也、優勝小西良輝、3位生形秀之、MuSASHi RTハルクプロの本田重樹監督。

     
JSBレース  

3台がハイレベルなトップ争いを繰り広げ、2輪ファンはもちろん、4輪ファンも楽しんだ。

     
Photo:H.Wakita/Y.Harada(c)
 
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