文部科学大臣杯 2011年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦 SUPERBIKE RACE in SUGO 主催:スポーツランドSUGO(3,737.5m) 予選レポート DATE:2011-8-27
2011年シーズンも第5戦SUGOを迎え、ここから最終戦MFJ-GPまで、タイトル争いの行方が一戦ごとにハッキリしていく。今回は、金曜日から不安定な天候に翻弄された。金曜日は、霧が出たため、ST600クラスとJ-GP2クラスが走行できず、他のクラスもウエットコンディションの中でのセッションとなっていた。この影響を受け、土曜日のタイムスケジュールが変更となり、JSB1000クラスの公式予選は、ノックアウト方式ではなく、計時予選で争われた。霧は出なかったものお土曜日の午前中は、ときおり霧雨が降る難しいコンディション。この中でST600クラス、GP-MONOクラス、J-GP3クラスの予選が行われたが、午後から晴れ間が見え始め、蒸し暑くなっていく。JSB1000クラスの公式予選は、完全なドライコンディションで行われ、路面温度は40度近くまで上がっていた。 この日も一番時計をマークしたのは、ゼッケン1をつける秋吉耕佑だった。セッション序盤は、ユーズドタイヤでセットアップを行い、セッション終盤にタイムアタックに入るとコースレコードは更新できなかったが、1分27秒708でポールポジションを獲得する。「マシンは、まずまず仕上がってきた状態。今回は、事前テストが今年初めてできているので、そこが大きく違うところですね。1分28秒台で走れているし、レースは、スタートしてから組み立てようと思っています。前に出られればペースを作るし、前に出られなければ、ついていくだけですね」と秋吉。 2番手には、加賀山就臣が0秒025差で肉薄した。「ベストタイムが出た周にシケインで遅いマシンに引っかかってしまった。あれがなければコースレコードを出せたんじゃないかな? 今日はメカさんが、いろいろアイディアを出してくれたおかげで、いい感じで走れました。みんな同じだけれど、ロングランができていないので、アベレージを、どう上げられるかが課題だね」と加賀山。今シーズン、一番の仕上がりとなっているだけに、そろそろ秋吉を止めたいところだ。 一方、静かに闘志を燃やしているのが、3番手につけた高橋巧だ。「調子は悪くないですね。去年は1分29秒で走るのが精一杯でしたから。前回みたいなレースにはしたくないので、最終ラップまで、勝負できるポジションにいたいですね」と自信ありだ。 4番手には、多くの要望によりエントリーが実現した伊藤真一がつけた。チーム名に"がんばろう宮城"と入り、第1戦に続き、秋吉のTカーでの参戦となっている。事前テストは、一日だけあったものの、天気に恵まれず、今一歩出遅れている状態。秋吉曰く「加賀山選手と伊藤選手と3台でのトップ争いになるでしょう」語っていたが、その仕上がりは如何に? 誰よりもアグレッシブに攻めていたのが中須賀克行だったが、なかなかセットが出ない状態のようだ。「ウイークに入って、天気が不安定だったこともあり、いいセットが出せていないですね。決勝朝のウォームアップを使って戦えるようにしたいですね」と最後まであきらめない覚悟だ。 またカワサキのエース、柳川明は、今回からブリヂストンタイヤに戻ったが、ニューマシンでは、全くデータがないところから始まっているため、まだまだ時間が足りないようだ。ただ、ストレートスピードでは、爆発的な速さを見せているだけに、マシンのセットが進めば、一気に優勝戦線に絡んでくる可能性があるだろう。 ここまで負け無しの3連勝を飾っている秋吉。いずれも事前テストなしで臨んだレースながら、韋駄天ぶりを発揮している。昨年に比べても、その走りは安定しているだけに、今回もレースをリードするだろう。秋吉のペースに、加賀山、高橋、そして伊藤が、どこまでついていけるか!? SUGOの10%勾配を最後に駆け上ってくるのは果たして誰だ!?