R2-1 第1戦
MILLION CARD CUP 2&4 RACE
鈴鹿サーキット（三重県）

2000.03.25(土)-26(日)

　8年ぶりに2輪、4輪のトップカテゴリーが同時開催される鈴鹿2&4レースで、2000年の全日本ロードレースは開幕する。よってスーパーバイククラスだけ、昨年の10戦から1戦増え、全11戦で争われることになった。話題としては、何と言ってもホンダがニューマシンVTR1000SPWを投入したことだ。3月7日に行なわれた鈴鹿事前テストでは、伊藤真一が2分8秒台でコンスタントに周回すると、最後は7秒6までタイムを短縮。この圧倒的な速さに注目が集まった。

　しかし、予選1回目は、この日一番の走行となり、午前9時からのタイムアタックとなった。路面温度も12℃から14℃と低く、4輪の走行の影響もあり、滑りやすい路面にトップタイムも10秒台と、なかなかタイムを縮めることができない。その中で、玉田誠は積極的なライディングを見せた。玉田はラストラップに9秒892をマークしトップに立つ。しかし、その後に予選終了間際にピットアウトした伊藤、その背後につけていた梁明が玉田のタイムを破る。逆転で暫定ポールポジションにつけたのは梁。2番手に注目の伊藤。3番手に玉田となった。以下、井筒仁康、吉川和多留、加賀山就臣と続いた。

　そして、予選2回目が始まり、すぐにタイムを叩き出したのが玉田だった。その後、雨があたり始めると、玉田を上回るライダーは現れなかった。サテライトチームから昨年型のワークスマシンを駆る玉田が最新鋭のワークスチームを抑え、ポールポジションを獲得することになった。2番手に梁、3番手にタイムアップを果たした北川圭一が続き、伊藤は4番手で予選を終了する。以下、井筒、吉川、加賀山、芹沢太麻樹が2列目に並ぶ。

「予選2回目は最初からソフトタイヤをはいて出ていって、すぐにタイムを出すことができた。後半は、雨が降ってきてアタックができなかったから、結果的によかった。決勝は、どんなレースになるか分からないけど、勝ちをねらいます」

　ニューマシンに話題が集まるところだが、旧型のマシンを駆る玉田のポテンシャルも見逃せない。昨年も鈴鹿ではいい走りを見せており、最終戦では優勝を果たしている。この鈴鹿も、もちろん優勝候補の最右翼とも言える。最新のワークス勢を相手に、玉田がどんな走りを見せるか注目したいところだ。

[佐藤　寿宏]