好スタートを見せたのは前回のウイナー安田毅史。そのまま1コーナーにトップで進入するが、続く2コーナーから3コーナーで沼田憲保がトップを奪う。しかし、安田もすぐに4コーナーで抜き返すなど、スタート直後から激しいバトルが繰り広げられた。これにポールポジションの辻村猛、武山祐介、宮崎敦と続く。2周目の1コーナーでは、再び沼田が安田のインを突きトップに。宮崎も武山をかわして4位に浮上する。沼田は一気にペースを上げ1分34秒台で周回。これに安田と辻村、やや遅れて宮崎がついていき、この4台がトップグループを形成していく。

　7周目の1コーナーで安田が沼田をかわしてトップの座を奪い返すが、続く8周目の馬の背コーナーで沼田が安田をパスしていく。この沼田と安田のバトルを後方から冷静に見ていた辻村は、チャンスを待っていた。そしてレースが動いたのは10周目だった。またもホームストレートから1コーナーで安田が沼田をかわすと、2コーナーで辻村も沼田をパス。辻村はレインボーコーナーで安田もかわし、このレース初めてトップに立つ。続くバックストレートでは辻村、安田、沼田の3台が1線に並び、ブレーキング競争となる。ここでも辻村はトップを死守。沼田が2位に上がり、安田が3位となる。しかし激しいバトルはここまでだった。

　トップに立った辻村はコースレコードを更新する走りを見せ、2位以下を見る見るうちに引き離していく。独走でチェッカーフラッグを受けた辻村は、タイトルを争う上でも貴重な今季2勝目を挙げた。2位争いは、最終ラップの馬の背コーナーで沼田が安田をかわすが、SPインコーナーで安田が抜き返し、この戦いを制している。沼田は3位となり、ブレーキにトラブルを抱えてしまっていた宮崎が4位。その後方では手島雄介が単独5位でゴールしている。