3カ月の長いインターバルを経て、全日本後半戦がここSUGOから始まる。
今年のJSBは、各バイクメーカーがニューモデルを登場させてきたため、昨年にも増してし烈な戦いが続いている。開幕戦の鈴鹿2&4、第2戦オートポリスは山口辰也(ホンダドリームカストロールRT)が2連勝。このまま山口がシリーズを牽引していくのかと思われたが、第3戦筑波では中冨伸一(YSP&PRESTOレーシング)が、第4戦では井筒仁康(チーム桜井ホンダ)が優勝し、山口と井筒のポイント差は2ポイントと迫っている。全日本シリーズとは別に行なわれた鈴鹿300kmレースと鈴鹿8耐で勝った井筒は、国内レースで3連勝、絶好調だ。
午前中の予選1回目、朝から薄くかかっていた雲がさらに薄くなり、日が射す時間が長くなってきた。これまでのコースレコードは、昨年の全日本で渡辺篤(ヨシムラスズキジョモスリクソン)がマークした1分30秒629。このタイムを金曜日に行なわれた合同走行で、山口をはじめ4人が破った。山口のタイムは1分30秒357、予選でさらなるタイム更新が期待された。その期待とおり、コースレコードが続々と更新されていく。しかも、従来のタイムを大幅に更新する素晴らしいもので、予選1回目では井筒がトップタイム、1分29秒607をマークした。井筒以下9人がコースレコードを破り、さらに渡辺、伊藤真一(DDBOYS
Racing)までが1分29秒台へ入れてきた。4番手以降は大崎誠之(SP忠男レーシングチーム)、北川圭一(ケンツMOTULスズキ)、浜口俊之(ホンダドリームカストロールDDBOYS)、山口、中冨、柳川明(TEAM
GREEN)。
昼前後にギラギラと輝いていた太陽は、JSBクラス予選2回目が始まるころにはすっかり隠れてしまった。予選開始早々から各ライダーとも積極的にタイムアタックを開始。まずは柳川が自身の1回目のタイムを更新し、リーダーボードのトップに立った。柳川は1回目の予選途中でエンジントラブルに見舞われている。従来のコースレコードは破ったものの、納得のいく走りではなかったのだ。しかし1分30秒088と、まだ1分30秒の壁は越えていない。さらに1回目の自身のタイムを縮めてきたのは森脇尚護(Team高武RSC)。さらに森脇のチームメイト徳留和樹も自身のタイムを縮めて1分30秒台に入れてきた。そして、予選終了直前、1回目の井筒のタイムを伊藤が更新した。タイムは1分29秒604。井筒のタイムを1000分の3秒上回った。これで伊藤のポールポジションが決定。井筒が2番手、3番手に渡辺、4番手に大崎というフロントロー。
しかし決勝日、一日中、ぐずついた天気になると予想されている。雨のセッティングを組み立てられるライダーが有利になるのは必至だ。予選結果がご破算になる可能性が高い。
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