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SUPERBIKE RACE in MINE


JSBクラス

文部科学大臣杯 2005年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
決勝レポート
■開催日/予選:4月16日(土)、決勝:4月17日(日) ■天候/予選:晴・決勝:晴 ■観客数/予選:19,000人・決勝:34,000人

伊藤真一が僅差で逃げ切り、開幕2連勝!!

 金曜日のA.R.T.合同走行から土曜日の公式予選、日曜日の決勝まで、すべて雲ひとつない晴れと最高の天気の下で行なわれた第2戦。「鈴鹿2&4レース」は2輪&4輪の最高峰レースを同時に観戦できる人気の恒例イベントだが、ライダーにとってはいつもと違う路面状況を瞬時に判断しなければならないシビアなレースである。しかも上位陣のタイムは拮抗、僅差の競り合いは必至と、17周の決勝は緊張感たっぷりの状態で行なわれた。

 スタートから飛び出したのは予選4番手の辻村猛。続いて渡辺篤、中冨伸一、伊藤真一というメンバーでトップグループが形成される。この中で主導権を握ったのは、コースレコードを更新してのポールポジションを獲得するなど、予選から速さと強さの両方を見せていた伊藤だった。独走で優勝した開幕戦に続いて今回も、と思われるハイペースで、2周目には2分9秒台に入れるファステストラップを記録して3周目にはトップに浮上する。

 ところが辻村、中冨らも引き下がらなかった。逃げる伊藤に対し、僅差を維持して周回を重ねていく。4輪が走行した直後の路面は非常に滑りやすく、誰もがマシンコントロールに苦労したが、トップグループは2分10秒台前半を維持した。さらにスタート直後は7番手と出遅れていた山口辰也も徐々に追いつき、レース後半に入ってからは4名によるトップ争いが展開されることになる。山口は伊藤を上回るペースで追撃し、12周目には中冨、13周目には辻村をかわし、2番手に浮上する素晴らしい走りを見せた。

 この山口の追撃に気づいた伊藤は終盤に再びペースを上げ0.7〜1秒のアドバンテージを維持、結局そのままチェッカーを受けて2連勝を果たすが、周遅れの入るタイミングによってはどうなるかわからない、決して余裕があるとは言えないレースだった。2位の山口に続いて表彰台を獲得したのは、終盤に辻村をかわして3位に浮上した中富だ。

 4名のトップ争いの後方では森脇尚護、渡辺篤、柳川明の3名が激しいバトルを展開するが、森脇は転倒して脱落。渡辺はエンジンが一瞬止まるトラブルが発生して後退。柳川が単独の5位となり、再びペースを取り戻した渡辺は7位でゴールした。6位にはやはり単独走行となった出口修が入り、予選の好調を維持できなかった松戸直樹も単独の8位に。

[佐藤 寿宏]
●ライダーのコメント

優勝/伊藤真一
コースの状態が読めなかったので、作戦は走り出してから決めようと思っていた。最初はグリップがよくなかったので、様子を見ながら順位を上げた。特に2コーナーやS字でよく滑った。自分なりに頑張ったつもりだけど、辻村選手、中冨選手もいいペースで走ったし、後半では山口選手に追いつかれてしまった。自分は10秒5とか10秒6で走っているのに、なんで追いつかれるんだと思った。後続との差はサインボードで確認していたので、最後まで冷静ではあったが、タイム差はほとんどないし、みんなが高いレベルのレースをしていると思う。これからは簡単には勝てないと考えている。

2位/山口辰也
スタートで成功したのは今まで1回ぐらいしかないので、序盤で遅れるのは予想できていて、冷静に走れた。目標は最初から伊藤選手で、サインボードも見ず、ひたすら自分の走りに集中して追いかけた。他のライダーを抜きながらもタイムを維持できたのが、あのペースで走れた理由だと思う。ただ予選より速いタイムを出せるとは思っていなかったので自分でも少しびっくりした。最後はコースアウトしてもいいからシケインで勝負をかけようと思っていたが、周遅れに引っかかってしまい、競り合いまで持ち込めなかったのが残念。お客さんには、いいレースを見せられたと思う。

3位/中冨伸一
スタートしてすぐのポジションはまずまずだと思っていたけれど、4輪の影響で路面が滑りやすく、考えていたよりペースを上げられなかった。開幕戦は状況的に有利だと考えすぎて無理してしまったので、今度はじっくりいこうと考えた。でも周りは速く、今回の自分はこれが精一杯だったかもしれない。ついていくのがやっとだった。表彰台に上がれたのはいいけれど、やっぱり一番を取りたいので次のレースはさらに頑張る。

  決勝レースでは、#11辻村猛が絶妙のスタートを見せ、ホールショットを奪うと、そのままリードを広げていくかにみえた。#7渡辺篤、#3中冨伸一、#4伊藤真一と続く。
     
  しかし、伊藤が2周目に入るストレートで中冨を、ヘアピン渡辺を立て続けにパス、一気に2位へ浮上し、辻村に照準を合わせる。
     
  その2周目でレースのファステストラップを刻んだ伊藤は、3周目の130Rで辻村をパス、ついにトップにたった。
     
  レース序盤は7番手、4位争いに沈んでいた#2山口辰也は、レース中盤までにそこから抜け出して、トップ集団の後方、中冨の後ろにつける。
     
  さらに後方では、#44浜口俊之と#6安田毅史が激しいデッドヒートを繰り広げた。
     
  ラスト2周、周回遅れが集団で出現する中、落ち着いてそれを処理した伊藤が、今季開幕2連勝、昨シーズンから通算で5連勝を挙げた。
     
  優勝は伊藤(中)、2位には山口(左)、3位にはレース終盤に辻村をかわした中冨が入った。
     
Photo by Y.Harada/H.Wakita(c)
 
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