セカンドグリッドからスタートした中冨伸一がホールショットを奪い、これに柳川明、渡辺篤、山口辰也、松戸直樹と続いていく。山口はオープニングラップにハイサイドで遅れ、中冨、柳川、渡辺の3台がやや抜け出してホームストレートに戻ってくる。そのホームストレートでは柳川が速さを見せ、2周目の1コーナーで中冨をかわしてトップに浮上する。ポールポジションからスタートした渡辺もアグレッシブな走りを見せ、2周目の1コーナーで中冨をかわして2位に上がる。渡辺はさらにトップをいく柳川にも仕掛け、3周目の1コーナーで柳川をレイトブレーキングでかわすが、突っ込み過ぎてしまいクロスラインとなり再び柳川が前に出て行く。その直後の第2ヘアピン進入でタイヤをスライドさせてしまった渡辺は転倒は免れたもののコースアウトを喫し、遅れてしまう。柳川、中冨、やや間隔を空けて山口と森脇尚護、さらに間隔を空けて予選で転倒し、首を痛めている伊藤真一が追い上げてくる。その後方では松戸、中須賀克行、出口修、辻村猛と続いていたが、7周目に中須賀が転倒し脱落してしまう。
　トップを走る柳川は1分52秒台にペースが下がり、後続の山口、森脇、そして伊藤が追いつきトップグループは5台の戦いとなっていく。ここで動いたのが森脇だった。森脇は11周目に山口をかわすと、12周目の1コーナーで中冨を、13周目にはトップの柳川に1コーナーでしかけるがクロスラインとなってしまう。さらに森脇の勢いは止まらず、14周目の第2ヘアピン手前で柳川をかわしてついにトップに立つ。しかし、その直後のジェットコースターストレート後、2個目の右コーナーでクラッシュ。そのままリタイアとなってしまう。この森脇の転倒で再びトップに立ったのは柳川。山口、伊藤、中冨と続きレースはクライマックスを迎える。残り3周を切った16周目、それまでタイヤを温存していた中冨は伊藤を1コーナーでかわして3位に、最終ラップでも1コーナーのブレーキングで山口をかわして2位へ上がる。その直後の第1ヘアピンで柳川はややラインがふくらみ、このすきをついて中冨はトップに浮上。中冨は、その後も後続の追撃を振り切りトップでチェッカー。見事2連勝を飾った。柳川は今年もオートポリスで2位、山口は3位となった。負傷していた伊藤はトップグループにつける健闘を見せ4位。ポイントリーダーの座を守った。