今年のGP125クラスは話題が豊富だ。まずチャンピオンの菊池寛幸がBATTLE
FACTORYからのエントリーとなり、チーム体制が強化されタイトル防衛に臨む。5回のタイトルホルダーである仲城英幸も当然タイトル奪還を狙うが、チーム体制に変化があった。昨年までチーフメカニックを務めていた藤沢氏が独立したため、Jhaレーシングの工場長を務める井場氏が担当となった。
「木曜日に転倒してしまったけれど、素早く修復してくれた。その思いに応えるためにもコースレコードを更新したかった」と言う仲城が、レコードには届かなかったものの、ただ一人2分0秒台に入れてポールポジションを獲得した。「レースはスタートからガンガンいくつもり。若いライダーも出てきているので、彼らが世界に行くためにも、ボクがいいカベとなって、それを越えていって欲しい」とコメントした。
藤沢氏が率いるFRSには、GP250クラスから徳留真紀が移籍。全日本デビューとなる富沢祥也と2台体制となり、Jhaレーシングとのガチンコ対決にも注目が集まるところ。徳留は、このレースウィークになって125に乗ったため、まだまだというところだが、ルーキーの富沢が予選2番手につける健闘を見せた。
昨年、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した中上貴晶は、MotoGPアカデミーに選ばれ、何かと話題に事欠かない。今年は、ハルク・プロのエースライダーとして一気にタイトル獲りに挑むが、今回はマシンセッティング苦戦しながらも予選4番手につけ、しっかりフロントロウに並んだ。中上と富沢は、ミニバイク時代からのライバル。中上が一足早くステップアップしてきたが、同じ土俵に立ち、これからどんな戦いを繰り広げていくか楽しみところだ。
予選タイムを見れば仲城が一人旅となる可能性が高い。しかし、決勝になれば菊池を始め他のライダーもマシンをまとめてくるだろう。勢いのあるティーンズライダー、世界帰りの葛原稔永、着実に力をつけている竹内吉弘、山田亮太、井上誠も混戦になればトップ争いに絡んできそうだ。仲城が勝てば、全日本最多勝記録を更新する26勝目となる。2006年シーズンの開幕戦は、歴史に残る一戦となりそうだ。
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