木曜日の特別スポーツ走行から、今回、初めてJSB1000クラスとダブルエントリーする渡辺篤がキレのある走りを見せ注目を集めた。ゼッケン1をつける安田毅史は「篤さんと一緒に走る機会があったけれど、バイクもすごく速くてスリップストリームについても離されてしまう」とコメントしていた。今年は、スズキGSX-R600とヤマハYZF-R6がフルモデルチェンジ。そのポテンシャルを上げてきた。フロントロウには、4メーカーのマシンが並び、観る側からは、さらにおもしろいクラスとなってきた。
その中でポールポジションを獲得したのはツインリンクもてぎをホームコースにしている安田だった。予選2回目にコースレコードを更新する1分55秒926をマーク。「自分でもビックリした。去年、辻村さんが56秒フラットを出しているから、出てもおかしくないタイムだけど、自分が出すなんて」と本人も驚きのタイムだった。意外にも安田にとってこれが初ポールポジションだった。これに渡辺が続き、ST600クラスの初レースはセカンドグリッドから臨むこととなった。「600で十分なテストはできていないけれど、レベルが高いのでトップ争いをして楽しむだけです」と渡辺。ポールポジションを獲得したJSB1000クラスとダブルウインを実現できるか!?
3番手グリッドにつけた酒井大作は「アタックした周に遅いライダーにひっかかってしまったから、もう少しタイムを詰められたと思う。決勝は混戦になると思うので様子を見ながらいく」と慎重にいく構えだ。4番手の宮崎敦は、一週間前にテストで転倒。何とろっ骨が3本折れている状態ながら、ヤマハ勢でトップタイムをマークした。決勝はライバルはもとより痛みとの戦いになる。宮崎のチームメイトの沼田憲保は、左手首を骨折し今回は欠場。寺本幸司も予選1回目に90度コーナーで転倒。右膝の肉がえぐれてしまいドクターストップがかかってしまった。
レースは安田が主導権を握りそうだが、渡辺と酒井も確実にトップ争いに加わるだろう。18周先のチェッカーフラッグを真っ先に受けるのは果たして!?
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