今シーズンからサスペンションの変更が認められたST600クラス。ホンダ、カワサキがフルモデルチェンジし、ラップタイムの向上が予想されたが、セッティングの範囲が増え、逆に問題を抱えているライダーが多いようだ。
今回もコースレコードの更新はなく、59秒を切るライダーは、なかなか現れなかった。そんな中、ただ一人58秒台をマークしたのが新垣敏之だった。新垣は、昨年の第6戦岡山決勝で転倒し、両足首を骨折。今シーズンからマシンをホンダにスイッチしたが、筑波のテストで右手、中指と薬指の甲を骨折。固定するピンが入っている状態ながら、ポールポジションを獲得してしまったのだ。「うまく力が抜けてよかったのかもしれない(笑)。エキゾーストを中速よりのものにしたら、いい感じになってきた」と新垣。
2番手につけた小西良輝も燃えている。「開幕戦は、セットアップする時間がなさすぎた。テストする度にマシンがよくなると言うより、人間がマシンに合わせられるようになってきている。チャンピオンを獲るために決勝は、悪くても1位、よくても優勝」と勝つことしか考えていない。3番手の寺本幸司も好調をキープ。ブリヂストン勢が7番手までを独占。前回のウイナー佐藤裕児が8番手につけるが、ダンロップ勢は苦戦している。決勝は、59秒台で繰り広げられることになりそうだが、そこから、どれだけ踏ん張れるかが上位に進出するカギだ。
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