大詰めを迎えたタイトル争い。ポールポジションは逆転Vを狙う玉田誠
スーパーバイク・クラスだけは、2週間後に鈴鹿で行われる2&4が最終戦となるため、このレースでタイトル争いに決着が就く可能性は、ポイントリーダーの梁明が優勝し、4ポイント差でこれを追う玉田誠が下位に終わる場合に限られる。本来なら、そのボーダーは12位以下ということになるが、出走台数が17台という今回のレースでは、8位のライダーにまでしかポイントが与えられないため、玉田がそれ以下の成績に終われば梁の王座が確定する。実質的には、まず完走さえすれば、玉田は梁とのタイトル争いを最終戦に持ち込むことができると考えていいだろう。計算上はSUGOラウンドを迎えた時点で暫定ランキング3位の加賀山就巨、同4位のディフェンディング・チャンピオン、井筒仁康までに逆転チャンピオンの可能性が残されているが、事実上は梁と玉田の一騎討ちと考えていいだろう。
もちろん、最終戦を前にしたこのレースで、玉田と梁は少しでも状況を有利にしておきたいと考えているはずだが、予選結果も含め、ここSUGOの下馬評は玉田に傾いている。玉田は全日本選手権が開幕する前に行われたスーパーバイク世界選手権の日本ラウンドで2レース制覇の完全優勝を成し遂げたほか、9月の第6戦でも激戦の末に井筒を抑え、勝利を手中におさめているからだ。玉田は午前、午後とも最速タイムを叩き出してポールポジションを獲得し、これまでの実績を裏付けた。2番手は、同じく2度のセッションとも2番手と好調なヤマハの吉川和多留だ。この2人はいずれも午前中に自己ベストをマークしていた。これに対し、このところ好調の波に乗り、前回のTIでは初優勝にあと一歩と迫ったチーム
キャビン ホンダの山口辰也が、午後の予選でペースを上げて3番手となり、フロントローに並んでいる。タイトル獲得の可能性もある梁明は4位と、上々の位置につけ安定した実力と、前回はSUGOに合わなかったマシンの仕上がりが上向きつつあることを証明した。
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