昨年はHARC-PRO.の小西良輝と酒井大作の一騎打ちとなったもてぎラウンド。小西がJSB1000にステップアップした今年は、同じく酒井とHARC-PRO.の安田毅史を中心にレースが繰り広げられそうだ。
金曜日の走行では安田がただ一人1分58秒台をマーク。事前テストでは非公式ながら1分57秒台に入れており、今回のレースでも優勝の最右翼と見られていただけに、順当な出だしとなっていた。一方、酒井も3番手につけ、クラス初優勝に向けて意欲を見せていた。
予選・決勝と通じてタイヤが2セットしか使えないST600だけに、やはり1回目の走行でベストタイムをマークしたライダーが多かった。まずA組の走行となった安田が1分58秒505でコースレコードを更新すると、続くB組で出走した酒井は、1分58秒310をマークし安田を上回ってくる。結局、このタイムがポールタイムとなり、酒井が今シーズン2回目のポールポジションを獲得。安田は2番手となったが、1分58秒台を連発しており、高レベルなアベレージスピードを見せている。3番手にはランキング3位につける宮崎敦が1分58秒949で続き、ここまでが1分58秒台をマーク。宮崎は予選2回目に転倒を喫しているがケガはなく、レースではトップ争いに絡んできそうだ。
フロントロウ最後の4番手グリッドにはJSB1000とダブルエントリーしている辻村猛がすべり込んだ。昨年はマシントラブルに泣いたが、今年は違う。実力は世界レベルのライダーだけに、今季2勝目を狙ってくる。5番手には予選2回目にベストタイムをマークした鶴田竜二がつける。鶴田も昨年のレース中盤までトップ争いに絡んでいただけに、今年こそとリベンジに燃える。以下、テストでケガをした和泉美智雄の代役の稲垣誠、八木孝弘、沼田憲保、手島雄介とヤマハ勢が並ぶ。注目は、今季初の全日本となる嘉陽哲久。シーズン開幕前に負傷した傷も癒え、自身初となるST600クラスのレースに3列目10番手グリッドから臨む。
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