今回も安田毅史の好スタートでレースは始まった。安田はこれで4戦連続2番手グリッドからホールショットを奪ったことになる。以下、辻村猛、沼田憲保、酒井大作、野田弘樹、岩崎雄亮と1コーナーをクリアしていく。オープニングラップから逆転タイトルを狙う沼田が動いた。逆バンクで辻村をかわし2位に浮上し、シケインで安田に仕掛ける。ここではクロスラインとなり、安田が再び前に出るものの、2周目の逆バンクで安田を抜いてトップに立つ。沼田は一気に17秒台にペースアップし、トップグループは縦に長い隊列になっていく。このペースについていけたのは安田、辻村、酒井の3台。
このまま沼田がレースを引っ張るかと思われたが、5周目のシケインで痛恨の転倒。再スタートするものの大きく順位を落としてしまう。沼田の脱落でトップに立ったのは安田だったが、6周目のデグナーカーブ進入で辻村が安田をかわす。その後、7周目のS字コーナーで安田が、8周目の130Rで辻村がトップと順位を入れかえレースは大詰めを迎える。ラスト3周辺りから必死に、この二人を追っていた酒井は遅れ始め、辻村と安田の一騎打ちとなる。そして最後の戦いを前にした11周目のシケインで安田はブレーキングをミスしてしまい、辻村にやや遅れを取って最終ラップ突入する。
ここで勝たなければ逆転チャンピオンの可能性が少なくなる安田は必死の走りを見せ、東コースで最速の走りを見せる。一方、辻村も全力で逃げるが、ダンロップコーナーでややマシンがスライドしてしまい、安田の接近を許してしまう。そしてバックストレートで安田が辻村に並びかけ、130R手前で完全に抜き去っていく。シケインをトップで進入してきたのは安田。そのままチェッカーフラッグを受け、今季2勝目を飾った。辻村は2位となり、最終戦での決戦に臨むことになった。3位には酒井が入り、4位に野田とのバトルを制した山本琢磨が入っている。以下、岩崎、清成健一、宮崎敦、高橋英倫、加藤直樹の順でゴールしている。
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