今シーズンもハイレベルな戦いが繰り広げられているST600クラス。毎回、コースレコードが更新されているが、今回も、それを約1秒更新するタイムがマークされた。3月にアスファルトが張り替えられ、路面のグリップが上がっていることもあり、事前テストからコースレコードを更新しているという情報は耳に入ってきていた。これまでのコースレコードは、昨年、辻村猛がマークした1分34秒150だったが、テストでは、1分33秒フラットまでいっているライダーが何人かいた。それだけに、今回のポールタイムは1分32秒台となることが予想された。しかし、金曜日の走行が台風の影響で雨模様となり、予選1回目も、ウェットパッチが残るコンディションだった。さらに気温も上昇したことから、決して状況はよくなかった。それでも、13人がコースレコードを更新。これは、マシンのポテンシャルが大幅に向上していることを示している。
予選を制したのは、予選2回目のアタックにかけた酒井大作。1分33秒229と、本人が目標としていた1分32秒台には届かなかったが、堂々の2戦連続ポールポジション獲得となった。「予選は、優勝するためにいろいろ作戦を考えながらの走行だった。テストでは33秒フラットで周回できていたので、32秒台に入れたかった」とタイムには不満げだったが、決勝に自信をのぞかせる。8耐ですばらしい走りを見せた徳留和樹が2番手。3番手につけた大崎誠之は「前回は勝負できずに3位だったけど、今回はいけそう。レース終盤が勝負だろうね」とこちらも準備万端。ランキングトップの安田毅史は4番手、ランキング2位の手島雄介が5番手と続いた。ディフェンディングチャンプの辻村猛は、14番手とややセットアップに苦戦しているようだ。
いずれもトップから僅差で続いているだけに、決勝は混戦になるのは必至。10台以上のトップグループとなる可能性が高いだろう。最終ラップに10%勾配をトップで駆け上がってくるのは!?
|