不安定な天候が明暗を分ける結果となった。予選1回目、A組のセッション途中で雨は止み、その後の走行となったB組では、さらに路面コンディションは回復。予選2回目で雨足が強くなったため、予選1回目の順位でグリッドが決まる結果となった。さらにA組とB組のコンディションが異なったため、それぞれ頭取りとなり、交互にグリッドに並ぶ。
この難しいコンディションの中、ポールポジションを獲得したのは、予選B組でトップタイムをマークした高橋英倫だった。「今年から自分で立ち上げたチームで走っているのですが、マシンも変わったし、メンタルな部分でも大変だった。やっとチームとしてまとまってきている。雨では勝ったこともあるし、自信があった。今までは予選で上位につけられていなかったので、決勝はドライになっても何とかしたい」と高橋。2001年の開幕戦以来、久しぶりのポールポジション獲得だった。不安定なコンディションに強い沼田憲保がA組でトップタイムをマークしセカンドグリッドを確保。サードグリッドに今季からST600を走っている東浦正周がつけ、全日本で初めてフロントロウに並ぶ。昨年の沼田車を駆る、奥野正雄がフロントロウ最後のグリッドにつけた。
一方、ポイントリーダーの安田毅史は、コンディションに泣かされ27番手、何と7列目となってしまった。ランキング2番手の徳留和樹は20番手、ランキング5番手の酒井大作は18番手と共に5列目からのスタートとなる。辻村猛と手島雄介のTSR勢は、それぞれ7、8番手と2列目につけ、やや有利な状況だと言えるだろう。
先週、行なわれたテストでは、辻村が非公式ながらコースレコードを破るタイムをマーク。手島、酒井も好調だったと言う。安田は、最終戦の舞台となるツインリンクもてぎでは、絶対的な自信を持っているが、実力者揃いのクラスだけに、今回は厳しい戦いとなりそうだ。タイトルの行方を左右する一戦となるか?
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