金曜日のA.R.T.合同走行からコースレコードを更新する走りを見せていた辻村猛が、予選1回目に1分56秒098をマーク。これまでのレコードタイムを2秒以上更新する圧倒的な走りでポールポジションを獲得した。
「テストから調子がよく、1分56秒台には入れられると思っていたけれど、予想以上のタイムが出た。自力でチャンピオンはないので、チームメイトのじゃまをしないように走る。午前中の感じでは、逃げることも可能だと思っていたけれど、午後の走行でペースが上がらなかったので混戦になると思う。チームオーダーはないので、ガンガン行くだけ」と辻村。辻村が優勝した場合、安田毅史は5位以下、手島雄介が4位以下になれば2連覇となるが、可能性は微妙なところ。ランキングトップの安田は、予選2回目に意地を見せてタイムを縮め8番手と何とか2列目につけた。5ポイント差でランキング2番手につける手島は、3番手とフロントロウからスタートする。手島が優勝した場合、安田は2位に入ればチャンピオンとなるが、予選は実に14人がコースレコードを更新するハイレベルな戦いとなっただけに、レースでは誰が前に来てもおかしくはない。
コースレコードを更新した中で注目したいのが、7番手につけた小林龍太と13番手につけた清成健一の若い二人だ。小林は、今年からST600クラスにフルエントリーしており、ホームコースのツインリンクもてぎで、好タイムをマーク。清成は、昨年、表彰台に上がる活躍を見せていたが、昨年末に大腿骨を骨折。今年は、なかなか調子が上がらなかったが、やっと本来の速さが戻ってきた。決勝でどんな走りを見せるか?
レースは、何と言ってもタイトル争いの行方に最大の注目が集まる。安田は、スタートを決めて前に出たい、手島は、とにかく勝つしかない。辻村が逃げる可能性もあるが、酒井大作、徳留和樹、大崎誠之、沼田憲保、宮崎敦と猛者がずらりと並ぶ。王座を手に入れるのは、安田か!?
手島か!? それとも辻村か!?
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