2005年シーズンは、ここツインリンクもてぎで最終戦を迎えた。すでに前戦岡山でクラス最年長の菊池寛幸がチャンピオンを獲得しているが、その他のライダーにとっては、これから本格化する来期に向けての話し合いを有利に導くために最終戦を少しでも上のポジションで終わらせておきたいところで、このレースが重要な一戦であることに変わりはない。
予選の行なわれた土曜は午後から雨という天気予報が出されていたため、各ライダーは午前中の予選1回目から早いタイミングでタイム出しに入った。しかし実際には午後の予選2回目もドライの条件下で行なわれ、残り5分を切った時点から今年最後の激しいタイムアタック合戦に突入した。
まず葛原大陽が先陣を切って暫定のトップに立ち、ヤマハ勢のエース、井手敏男が午前中の転倒を克服して最後にトップを奪った。ここ2戦は不運が続いている小室旭が昨年王者、仲城英幸らの集団の中で3番手のタイムを叩き出し、同じ集団でチームの先輩、仲城の背後に付けていたSRS-J出身の16歳、大谷和也が大健闘の全日本初フロントローを獲得した。柚木伸介は終盤に順位を落として5番手となり、仲城は午前中のタイムを更新できずに6番手に留まった。そして菊池が9番手から3連勝を狙う。
予選上位はいつものようにベテラン勢が中心で、決勝も同様の顔ぶれが勝敗を争うと予想される。一方で「苦手なもてぎを克服しつつあります」と自信を見せる葛原と、「今期は目立った結果を出せていないので、最後のレースは頑張ります」という大谷のJha若手コンビが、百戦錬磨のベテラン勢を相手にどのように立ち向かうかにも注目したい。いずれにしてもチャンピオン争いが決しただけに、各ライダーたちは今年最後の思い切った走りを見せてくれるはずだ。
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