GP125も公式予選は40分から35分に短縮され、朝の特別スポーツ走行でセットアップを詰め切れなかったライダーにとっては厳しい状況だった。公式予選開始から約5分後に転倒車両がコースをふさぎ、赤旗が提示されたため、再度コースオープンしてからの残り時間は29分。タイムアタックのチャンスは更に狭まった。コースを知るベテランライダーが有利という大方の予想通り、ポールポジションを獲得したのは、序盤からリーダーボードのトップを維持していた井手敏男。井手は最後のアタック中に転倒し、自己の目標タイムには届かなかったものの、9周目に出したトップタイムは破られることはなかった。
ベテランライダーに分け入って、自己最高の2番グリッドをゲットしたのが、全日本参戦2年目の渡辺一馬だ。渡辺はデビューシーズンだった昨年も予選4位、決勝5位を獲得しており、オートポリスは相性のいいコース。決勝では初表彰台も期待できそうだ。
現在ポイントリーダーの岩田裕臣は3番手。トップを走りながらも転倒を喫した2年前のリベンジを果たしたいと闘志に燃えている。
フロントロウは逃したものの、仲城英幸、徳留真紀、富沢祥也らも決勝ではトップ争いに加わるはずだ。
「タイム的には納得していないけれど、ポールポジションは予定通り。ここはスリップが効くサーキットだから、決勝ではトップ争いは5、6台の集団になるはず」と言う井手。上位のライダーは異口同音に混戦を予想しており、気の抜けないレースが展開されるのは必至だ。125ならではの壮絶なバトルが見られることは間違いないだろう。
なお、5番手につけていた菊池寛幸は予選中に転倒、怪我を負ったため、決勝は欠場となっている。 |