ポールポジションからスタートした仲城英幸がホールショットを決めレースをリードしていく。オープニングラップは仲城、富沢祥也、浪平伊織、山本武宏、山田亮太、古市右京、篠崎佐助、柳沢祐一、渡辺一馬の順でコントロールラインを通過。23番グリッドからスタートした岩田裕臣は13番手、チャンピオンの可能性を残していた徳留真紀は17番手につけていた。
仲城は一時、2番手に1秒半もの差をつけたが、浪平、富沢、山本、山田が追いつき、この5台がトップグループを形成する。バックストレートでスリップストリームを奪い合い、何度もポジションが入れ替わる激しいバトルが続いた。
レース中盤には井手敏男、柳沢祐一もトップ争いに追いつき、トップグループは7台にふくれ上がる。しかし9周目の1コーナーで3番手につけていた浪平が転倒。トップ争いから離脱してしまう。さらにレース終盤になると徳留と、オープニングラップで18番手までポジションを落としていた日浦大治朗がトップグループに追いつき、8台の集団となる。
最終ラップは富沢と仲城がトップを奪い合う展開となった。1コーナーで富沢がトップを奪うが、テールtoノーズのまま、バックストレートで仲城が富沢の前に出ていく。最後の勝負所となるシケインで富沢を抑え、仲城が今シーズン初優勝を飾った。富沢は0.038秒差で2位。3位は富沢と0.198秒差で井手が入った。最終ラップでファステストラップを更新した徳留は、表彰台に僅か0.089秒届かず4位。以下、山本、柳沢、山田、日浦の順でチェッカーを受けた。トップの仲城から8位の日浦までの差は僅か1秒8足らず。GP125らしい接戦のレースで最終戦は締めくくられた。
これまでポイントリーダーの座を守り続けた岩田は11位でチェッカーを受け、ポイントを90に伸ばし、初の全日本チャンピオンを決めた。徳留が83ポイントでランキング2位。富沢が80ポイントで3位。以下、仲城、井手、柳沢、山田と続いている。第6戦岡山終了時点でランキング4位につけていた菊池寛幸はマシントラブルが発生し、サイティングラップを終えるとそのままピットに戻りリタイア。ランキング8位で今シーズンを終えている。引退を決めた山本はラストランを5位で終え、ランキング9位という成績だった。また、レース終了後はトップ3の表彰式、チャンピオンの表彰式に続き、ユースカップでランキングトップを獲得した富沢の表彰式も行われた。 |