快晴となり鈴鹿8耐を思わせる暑さとなった第5戦鈴鹿。昨年の最終戦MFJグランプリに続き、2レース制で行われ、タイトル争いを左右する一戦となった。
レース1は、ポールポジションの秋吉耕佑の好スタートで始まった。ホールショットを奪った秋吉はオープニングラップから2番手以下を引き離しにかかる。安田毅史、中須賀克行、徳留和樹、伊藤真一、山口辰也と続いて1コーナーをクリア。逆バンクで中須賀が安田をかわして2番手に上がり、秋吉を追うが、秋吉のペースは速く、オープニングラップを終えた時点で、1秒以上の差をつけていた。中須賀も決して遅くはなく、3番手の徳留に1秒3のアドバンテージを築いていた。伊藤は2周目のシケインで徳留をかわし3番手に浮上、中須賀のテールを追う。トップを走る秋吉は、2周目にこのレースのファステストラップとなる2分8秒232をマーク。さらに中須賀との差を広げていく。中須賀のテールには伊藤が迫り、4周目のシケインで伊藤が前に出てゆく。この時点で、すでに秋吉は独走体制となっており、2番手争いを伊藤、中須賀、徳留が展開していたが、徳留のペースが上がらず、ジリジリと遅れると、その後方には山口が迫る。何とかペースを上げたい徳留だったが、11周目の200Rシケインで徳留はミスしてしまい、山口が前に出る。さらに大崎にもかわされてしまい、徳留は6番手に順位を下げる。
レースも終盤を迎えてもトップを独走する秋吉は変わらず、そのまま2位争いに動きがあった。13周目のシケインで伊藤のインを中須賀が突き前に出る。その後方では山口が単独で4番手を走り、大崎が迫ってきていた。レースも残り1周とあと少しというスプーンカーブにさしかかったときにアクシデントが起きた。アウト側にいた周回遅れを立ち上がりでインからかわしにいった山口だったが、山口の後方に周回遅れが接触、両者とも転倒してしまう。山口は再スタートしたものの無念のノーポイントとなってしまい、大崎以下が順位を一つずつ上げる。
秋吉は他を寄せ付けない圧倒的な速さでチェッカーを受け、ポールtoウインで今季2勝目を挙げた。2位に中須賀が入り、再びポイントリーダーの座を手に入れた。伊藤は3位となり、2006年最終戦以来、約2年ぶりに表彰台に上がった。以下、大崎、徳留、辻村猛、安田、柳川明、佐藤裕児、亀谷長純と続くトップ10だった。
レース2でも秋吉は驚異的な速さを見せつけた。またもスタートでトップに立った秋吉は、何とオープニングラップを2分10秒606という信じられないタイムで周り、この時点で2番手を走る伊藤との差を1秒456もつけてホームストレートに戻ってくる。中須賀、安田、山口と続き、伊藤を先頭にセカンドグループを形成する。トップを走る秋吉は、またも2周目に、このレースのファステストラップとなる2分7秒744をマーク。その後も3周に渡って2分7秒台に入れ、この時点で独走体制を築く。2位争いからは安田と山口が遅れ、こちらもレース1と同じく伊藤と中須賀の戦いとなる。後方では安田と山口が4位争いを、大崎と徳留が6位争いを繰り広げていた。
レース終盤になっても秋吉の独走は変わらず、そのままチェッカー。完璧な走りでダブルウインを達成した。2位争いは、12周目のシケインで伊藤をかわした中須賀が制し、トップ3はレース1と同じ順位となった。4位争いは終盤に安田、山口に大崎と徳留が追いつきヒートアップ。12周目の1コーナーから2コーナーで山口が安田の前に出るが、ペースが上げられず、14周目の1コーナーで再び安田が前に。ラストラップには大崎が山口をかわしてポジションを上げ、そのままチェッカー。安田が4位となり、大崎、山口、徳留のオーダーとなった。
ランキングでは中須賀が着実にポイントを稼ぎ、116ポイントとなった。大崎が18ポイント差で2番手となり、秋吉が19ポイント差の3番手に浮上した |