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SUPERBIKE RACE in okayama


ST600

文部科学大臣杯 2010年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦 スーパーバイクレース in 岡山
主催:岡山国際サーキット(3,703m)
決勝レポート
DATE:2010-9-26
■開催日/予選:9月25日(土)、決勝:9月26日(日)  ■天候/予選:曇/雨/晴・ウェット〜ドライ 決勝:晴後曇・ドライ
■開催場所/岡山県・岡山国際サーキット(3,703m) ■観客数/予選:3,000人・決勝:7,000人

山口辰也が大崎誠之とのバトルを制してST600初優勝!

 オープニングラップにアクシデントが発生し、仕切り直しとなったST600クラス。2度目のスタートでは、予選3番手グリッドからスタートした大崎誠之がホールショットを奪い、ポールポジションの山口辰也、國川浩道、稲垣誠、中冨伸一、中山真太郎、関口太郎、渡辺一馬と続いていく。オープニングラップで、稲垣は國川をかわして3番手に上がるが、続く2周目のヘアピンで國川が抜き返す。タイトなボブスコーナーでは、大崎のインに山口がねじ込み、トップに浮上する。

 山口が33秒台に入れ、レースを引っ張ると、トップグループは、山口を先頭に大崎、國川、稲垣の4台に絞られる。國川は5周目のヘアピンで大崎をかわすと、7周目に入るホームストレートで山口をかわしてトップに立つ。國川がトップに立つと、さらにペースを上げ、1分33秒中盤で周回。このペースに稲垣はついていけずにトップ争いから脱落。山口はピタリと國川をマークし、9周目にファステストラップをマーク。そして11周目の、やはりボブスコーナーで國川をかわしてトップに躍り出る。再び仕掛けたい國川だったが、12周目にエンジントラブルが発生しスローダウン。そのままピットに戻りリタイアとなってしまう。

 これでトップ争いは山口と大崎の一騎打ちとなる。大崎はレース終盤に自己ベストを出し、最後の勝負を狙っていた。そして迎えたラストラップ、山口のテールに迫った大崎は、バックストレートからヘアピンで仕掛けようとするが、アトウッドカーブ立ち上がりでリアタイヤをスライドさせてしまい万事休す。山口が大崎を抑えきりトップでチェッカー。ST600クラス初優勝を飾った。大崎は、惜しくも届かず2位。3位に単独走行だった稲垣が入った。以下、中冨伸一、中山真太郎、関口太郎、渡辺一馬と続き、大混戦となっていた8番手争いは、佐藤裕児が制した。

 ランキングでは、山口が76ポイントに伸ばし、トップを独走。中冨が2番手に上がるものの、その差は23ポイント。大崎、稲垣、今回ノーポイントだった國川、中上貴晶と続いている。

●ライダーのコメント

優勝/#30 山口 辰也 モリワキクラブ
『トップに来る顔ぶれは分かっていたので、スタートが成功すれば、ある程度のペースで走って、その後の展開を考えようと思っていたし、スタートが失敗したら追い上げればいいと思っていました。國川選手のバイクの方が伸びがいいのは分かっていたけれど、コーナリングはボクの方がよかったので、最初のセクションで抜かれても後半で抜けばいいと思っていたので抜かれても焦りはなかった。大崎さんには前に出られたら抜きにくいと思った。ストレートで大崎さんが横に見えたので、なんとかブロックしようとラインを変えて走りました。(前戦の)SUGOは登りが多かったので、そこで離されてしまったのですが、岡山のバックストレートはスリップストリームが効くので、SUGOみたいな離され方はしないし、最終コーナーさえ、きれいに立ち上がればゴールラインで前にいられると思った。國川選手は(Moto2に出ることが決まって)このあとのレースに出ないことが分かっているし、他の選手とはポイントが開いているので、(自分が)チャンピオンを獲れる可能性が高い。これで2位、3位になるくらいなら、リスクを負ってもいいから優勝だけを狙おうと思って頑張りました』

2位/#75 大崎 誠之 SP忠男レーシングチーム
『JSBで走っていたときはダンロップの開発もやっていたので、タイヤの特性を活かせるようなセッティングを自分なりに詰めていけたおかげで、他のライダーよりアドバンテージはできたかなと思います。前半戦はマイナートラブルでエンジンが壊れたりしていたけれど、前戦のSUGOから安定するようになってきてトップスピードが伸びるようになった。そのトップスピードを活かして、足まわりを決めたら戦えると思った。SUGOの予選ではしっかりタイムを出すことができたけれど、決勝では予想できないメカニカルトラブルが出て残念な結果に終わってしまった。“大崎は速いけど転倒する”というイメージを周囲に持たれたと思うので、今回は勝って、そのイメージを払拭してやろうと思っていました。山口くんにも國川にも、レース前半のタイヤがいいときは、かなわないと思い、必死についていった。前に2台いたのでバックストレートでは、すごくスリップストリームが効いていました。バックストレートで、やっと追いつけて、また徐々に引き離されて、メインストレートで少し追いついて、また引き離されての繰り返しだった。國川がスローダウンし、あとは山口くんだけだと思った。(山口の)タイヤもだいぶ滑っていたし、やっと追いつけるなと。自分も33秒台を出せていたので“これはいくしかないな”と思った。最終ラップのアトウッドカーブ立ち上がりで、なんとか後ろにつけられたら、直線で前に出られると思っていたのですが、リアが少し滑ってしまって、スリップストリームに入れなかった。そこに賭けていたので残念です』

3位/#26 稲垣 誠 AKENO SPEED
『(後半ペースが急に落ちた原因は)自分にトラブルが出ました。岡山で走ってから、ずっと右手がパンパンになってしまって、手がついているのか、ついていないのか、よくわからない状態で走っていました。後ろを見たら、まだアドバンテージがあったので、その後はペース落として、なんとかゴールしようと思って頑張りました。ボク自身はレースをした感じがしない。淡々と4番手を走っていたら國川のマシンにトラブルが出て、なんのバトルもしないで3位になってしまいました…。まだまだですね』


600レース   決勝スタート
     
600レース  

#30山口辰也がトップに立ち、國川、大崎、稲垣でトップ集団とる。

     
600レース   #19國川はトップに浮上するも、トラブルでスローダウン
   
600レース   最後は山口と大崎の一騎打ちとなった
     
600レース   表彰台
優勝:山口 辰也(中)、2位:大崎 誠之(左)、3位:稲垣 誠
     
Photo:H.Wakita/Y.Harada(c)
 
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