公式予選では予期せぬ雨に見舞われたが、決勝日は、朝からさわやかな紀行に恵まれ、好レースが繰り広げられた。
　フロントロウ真ん中のセカンドグリッドからスタートした中須賀克行が、今回も好スタートを見せ、ホールショットを奪うと、オープニングラップから2番手以下を引き離しにかかる。これをポールポジションの伊藤真一、秋吉耕佑、亀谷長純、柳川明、出口修が追っていく。スタートダッシュを決めた中須賀は、そのまま後続を引き離したいところだったが、すぐに伊藤がペースを上げ、2周目に、予選タイムを上回る、このレースのファステストラップをマークすると、そのテールを捕らえる。3番手を走っていた秋吉はペースが上がらず、トップ争いは早くも中須賀と伊藤の一騎打ちとなっていく。好調の伊藤は、3周目のヘアピンで中須賀のインを突き、トップに立つと、そのままレースをリードしていく。伊藤は1分29秒台中盤でコンスタントに周回。それに引っ張られるように中須賀も必死に伊藤のテールを追う。

　3番手争いは、秋吉の背後につけた亀谷が、2周目のヘアピンで秋吉に仕掛けるが、立ち上がりで接触しかわせない。続く、3周目のヘアピンで再びしかけて3番手に浮上する。しかし、7周目のレッドマンコーナーで痛恨の転倒。すぐに再スタートを切るが、ほぼ最後尾まで順位を落としてしまう。この亀谷の転倒で再び秋吉が3位に上がると、チェッカーフラッグまで単独で走ることになる。その後方では、やはりペースを上げられない柳川明が、単独で4番手を走行。出口、高橋英倫と続くが、その後方から高橋巧が追い上げてくる。高橋巧は、7周目に高橋英倫をパス、さらに前をゆく出口を13周目にパスし、5番手に上がる。
　トップ争いは、レース中盤を過ぎるとバックマーカーが多くなり伊藤と中須賀の差は、開いたり詰まったりしていたが、レース終盤になるとペースの上回る伊藤が、その差を開きトップのままゴール。前戦に続き、2連勝を飾った。中須賀は最後まで伊藤を苦しめたが完敗の2位。3位には、豪快なウイリーでチェッカーフラッグを受けた秋吉。以下、柳川、高橋巧、出口、高橋英倫、須貝義行、今野由寛と続き、再スタートした亀谷が10位まで追い上げてチェッカーフラッグを受けた。

　ランキングでは、5位でゴールした高橋巧が89ポイントで暫定トップを死守。中須賀が88ポイントで2位、柳川が86.5ポイントで3位と、トップ3が2.5ポイント内でひしめく混戦のタイトル争いとなっている。秋吉が10ポイント差の4位、亀谷が15ポイント差の5位と続いている。2連勝を飾った伊藤は、7位に浮上している。。