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MOTEGI SUPERBIKE RACE


J-GP2

文部科学大臣杯 2010年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第6戦 SUPERBIKE RACE in MOTEGI
主催:ツインリンクもてぎ(4,801m)
決勝レポート
DATE:2010-10/17
■開催日/予選:10月16日(土)、決勝:10月17日(日)  ■天候/予選:・ドライ 決勝:・ドライ
■開催場所/栃木県・ツインリンクもてぎ(4,801m) ■観客数/予選:4,000人・決勝:13,000人

初の単独開催のレースは山口辰也が圧勝!

 今シーズンからスタートし、JSB1000クラスと混走で行われてきたが、今回、初めて単独開催となったJ-GP2クラス。10台がグリッドに着き、ホールショットを奪ったのはセカンドグリッドからスタートした生形秀之。山口辰也、高橋江紀と続いていく。2番手につけた山口は5コーナーで生形をかわしトップに立つと、オープニングラップから、ぐんぐんと後続を引き離しオープニングラップで1秒半ものマージンを築く。山口はその後も1分56秒台前半でコンスタントに周回を続け、4周目にはファステストラップとなる1分55秒937をマークしトップを独走。

 2位争いは高橋、生形、野田弘樹、小西良輝の4台のバトルとなった。オープニングラップで生形を抜いた高橋が、この集団のトップに立つと、野田も3周目にポジションを上げ3番手に浮上。4周目には野田が2番手に立ち、小西も生形を抜くなど、目まぐるしく順位を変えながら周回を重ねる。
 その後方では宇井陽一と清水直樹が6位を争っていたが、宇井がエンジントラブルのためスローダウン。5周目のダウンヒルストレートでマシンを止めた。

「前半が勝負。セットアップも決まっていなかったので、抜かれても抜き返さないと2位争いにはついていけないと思った」という高橋だったが、5周目の90度コーナーで、このグループの最後尾となる5番手にポジションを落としてしまう。6周目のV字コーナーで野田をかわした小西が、この集団のトップに立っていたが、10周目の3コーナーで、まさかのオーバーラン。コースへ復帰したものの、小西は2位争いから離脱してしまう。変わって2番手に浮上したのは生形。野田は生形についていくが、高橋は徐々に離されてしまう。

 山口は最終的には2位に約11秒もの差をつけ圧勝。2位は生形。野田が僅差の3位でゴール。高橋は単独の4位でチェッカーを受けた。5位は清水直樹、6位は及川誠人と、それぞれ単独でゴール。小西は7位でフィニッシュしている。
 ポイントランキングは小西が97ポイントでトップを死守しているが、生形が92ポイントに伸ばし、5ポイント差まで迫っている。84.5ポイントで追う暫定ランキング3番手の山口までが、タイトル獲得の可能性を持っている。

●ライダーのコメント

優勝/#91 山口 辰也 モリワキクラブ
『ST600のレースでは序盤のペースが上げられなかったので、次の鈴鹿に向けて、セッティングを変えて、それを試しながら走っていました。頑張ってもペースが上がらないのは、今のレギュレーションでは、スリックタイヤでも溝付きでも、このくらいのタイムが限度ってことなんでしょうね。J-GP2が世界につながるクラスだといいけれど、今のレギュレーションだと無理なので、早く変えてほしいですね。Moto2と同じにはならなくても、せめて同じフレームを使って走れるといいと思う。見た目もカッコいいバイクが走っていたほうが、お客さんも楽しんでくれると思います。今回は(スケジュールの最後に開催されていても)帰らずに見ていてくれたお客さんが多かった。それは、みんながJ-GP2に興味があったからだと思う。だからボクは、それに応えるために精一杯走りました』

2位/#55 生形 秀之 エスパルスドリームレーシング
『山口くんに離されないのが目標だったんですけれど、1周目から、ボクのタイヤが温まる前に離されてしまいました。ボクもミスをしてしまったので、スリックタイヤ勢の争いになってしまった。それはそれで楽しくレースをできましたけれど、簡単に(山口くんを)逃がしちゃったのは悔しい。とりあえず2位はキープできたので、今日のレースに関しては満足しています。スリックタイヤに対して車両のマッチングがどうしても取れないという問題点を、ツインリンクもてぎの事前テストから、いろいろ試していい方向に向かったけれど、やっぱり苦労はしています。鈴鹿との相性は悪くないので、今のままセッティングを進めていけば、いいレースができると思う。次は山口くんを逃がさないようにしたいですね』

3位/#99 野田 弘樹 テルル・ハニービーレーシング
『マシンは辰也くんと一緒で、ST600仕様にタイヤをスリックに替えただけの状態です。最終戦もJ-GP2クラスに出ようと思っていますが、レースまで時間もないですから、どういう仕様でいくか、これからタイヤメーカーさんとも話をして、いい方向に変えていきたい。新しいカテゴリーでタイヤの限界も分からない状態で、事前テストもまったくナシ、(レースウイークの)金曜日に初めて乗ったから、出たとこ勝負でしたが、スリックタイヤはすごく走りやすくて楽しく走れました。もうちょっと、バイクやタイヤをパッケージとして作っていけば、ST600より速いタイムで走れるんじゃないかな。今のJ-GP2の仕様でも、例えば、もてぎなら1分54秒ぐらいは出せると思う。経験値もいることなので簡単にはいかないと思いますけれど、(ST600と)同じ排気量でも、タイヤや車体のモディファイだけでクラスの差別化は図れて、技術をみんなに見てもらえる魅力的なクラスになると思います』


J-GP2決勝レース   決勝スタートでは#55生形 秀之が好スタートを決め、#91山口 辰也、#93高橋江紀が続く
     
J-GP2決勝レース   山口がトップに立つと、序盤から後続とのリードを広げていく
     
J-GP2決勝レース   2位集団は高橋、生形 、#99野田弘樹、#73小西良輝らのバトルとなった
   
J-GP2決勝レース   山口が大きくリードして真っ先にチェッカーを受けた
     
J-GP2決勝レース   山口 辰也
     
J-GP2決勝レース   優勝:山口 辰也(中央)・2位:生形 秀之(左)・3位:野田 弘樹
   
Photo:H.Wakita(c)
 
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