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R2-1 第10戦
TIスーパーバイクレース
TIサーキット英田(岡山県)

2000.10.20(金)-22(日)


【特別編集】速報版!! [GP250一部改訂/2000.10.24]

GP125 決勝速報

GP125決勝スタート

菊池寛幸(#3)と仲城英幸(#1)の激しいトップ争い

4位争いも激しく展開

スタートから追い上げを見せた柚木だったが、リタイアとなる

ベテラン菊池寛幸、今季初優勝。
小山は3位、柚木ノーポイントでタイトル争いは最終戦へ

 ランキングトップの小山知良が132、柚木伸介が115と17ポイント差で迎えた第10戦TI。小山が優勝して柚木が4位以下なら小山の初タイトルが決定する注目のレース。予選では小山がフロントロー3番手、柚木は28番手と低迷してしまう。ここでP.P.を獲得したのが、96ポイント・ランキング3位でタイトル逆転の可能性を持つ菊池寛幸だった。

 注目のレースで、菊池は好スタートを切り、そのままホールショットを奪うと仲城英幸、小山をを従えてオープニングラップをトップで戻ってくる。柚木も好スタートを切り、19番手でコントロールラインを通過した。レース序盤、菊池と仲城は順位を入れ換えながら激しくトップを争う中、小山がこの2台から少しずつ遅れ始める。後方では高橋裕紀、上江洲克次、藤岡祐三の3台が激しく4位争いを展開し、さらに後方では柚木も加わって7位争いが繰り広げられている。

 レースが半分を消化する8周目、それまで順調に追い上げていた柚木が第1ヘアピンで転倒。この段階で小山は単独3番手走行となっているが、菊池と仲城がきわめて激しいトップ争いをしており、菊池が優勝すれば、3位の小山はタイトルを決定することが出来ない。

 レース後半、仲城が先行するトップ争いはますます激しさを増すが、13周目のストレートで菊池が仲城をパス、トップに浮上するとペースを上げてラストスパート。1分36秒7という菊池のラップに対し、仲城は37秒台後半のため、その差は一気に離れることになった。そして、そのまま菊池が真っ先にフィニッシュ。今季初優勝を遂げるとともに、3位でゴールした小山とのタイトル争いに最終段階でストップをかけた。これで小山のポイントは148、菊池が121で、その差は27となり、ボーナスポイント3が加算されるMFJ-GPでの逆転の可能性が残ることになる。


GP250 決勝速報[一部改訂]

GP250決勝スタート

レース序盤、稲垣誠がトップを走るが、惜しくもリタイア

3台が激しくトップを争った

結局、青山博一が今季3勝目

青山博一が逆転で今季3勝目をゲット!!

 既に中冨伸一がチャンピオンを決めているGP250クラス。その焦点は、今季このクラスで生まれている3人の勝者以外に、誰がその栄冠を勝ち取るかに集まっていた。

 決勝レースでは、P.P.からスタートした大崎誠之がやや遅れ、2列目7番手から絶好のスタートを切った酒井大作とフロントロー3番手スタートの稲垣誠、同4番手の興梠義則が先行して始まった。2周目に稲垣がトップを奪うが、4番手を走行していた大崎が5周目にベストラップをマークする走りで一気に稲垣の背後に迫る。その後には酒井、青山博一、畠山泰昌、亀谷長純、嘉陽哲久、中冨と続く混戦模様。

 トップ争いは、大崎が稲垣の背後についたことで、3番手以下を僅かに離しながら7周目に突入するが、その直後にトップの稲垣が転倒。その結果、大崎がトップに立つと同時に、畠山、青山が加わって、3台のトップ集団となり、この3台は最後まで激しくそのポジションを争うことになった。

 12周目に青山がトップに立つと、続いて畠山も大崎をパスして2番手に浮上するなど、3台は激しいバトルを展開し、周回を重ねていく。そしてレース終盤の19周目に青山からトップを奪った畠山を先頭に、青山、大崎の順で最終ラップに突入。しかしそのヘアピンでインの畠山とアウトから迫る青山のフロントタイヤが接触。畠山は失速するうちに大崎にもかわされて、3番手に後退。結局、残る半周をトップの青山が逃げ切って今季3勝目を挙げた。後方の4位争いは、レース後半、亀谷、中冨、嘉陽の3台で繰り広げられていたが、最終ラップに中冨をかわした嘉陽がそのまま振り切って4位に入った。


SUPERBIKE/SN-K 決勝速報

SB/S-NKクラス決勝スタート

トップ3台は激しい争いを展開

24周目のリボルバーコーナーで、2台は衝撃的なシーンを演じた

後半、追い上げてきた伊藤真一は、24周目にトップに立った

S-NKクラスの優勝は出口が勝ち取った

S-NKクラス2位に終わった鶴田は、最終戦にタイトル獲得を狙う

伊藤真一が今季初優勝
井筒仁康、梁明のタイトル争いは最終戦へ持ち越し
S-NKクラスも出口修の優勝で、タイトル争いは最終戦へ

 今回の第10戦TIラウンドは、井筒仁康は28ポイント差を付けている梁明の前でチェッカーを受ければタイトルが決まるという重要なレース。

P.P.はスーパーラップで玉田誠が獲得したが、井筒仁康が3番手、梁明が2列目5番手と激しい争いが予感された。決勝スタートでは、予選2番手の芹沢太麻樹が好スタート、続いて梁明、加賀山就臣、玉田誠、辻村猛と続き、井筒はやや出遅れてオープニングラップを6番手で戻ってきた。

 2周目に加賀山をかわして3位に浮上した玉田は、トップの芹沢、2位の梁とともに3台でトップ集団を形成、3台がレースをリードしていく。5周目に梁がトップに立つと、井筒も加賀山をかわして4位に浮上、31秒台後半のペースで玉田の背後に迫った。しかし、玉田も梁をかわしてトップに立つなど、トップ争いは激しく展開されていく。

 中盤、玉田を先頭に、梁、井筒、芹沢、加賀山、辻村、吉川和多留、伊藤真一あたりまで一列状態でレースは展開していく。9周目には井筒が梁をかわして2位に浮上、さらに井筒は12周目には玉田をパスして遂にトップに立つ。32秒台のトップ争いは、レース後半に入り井筒、玉田、梁の3台が芹沢以下をやや離していく中、15周目に梁が玉田をかわして2位に浮上。さらに井筒を追う。玉田も19周目に再びトップに立ち、3台は目の離せないバトルを繰り広げた。

 タイトル争い、あるいは優勝を巡って激しく展開された3台によるトップ争いだったが、24周目にバックストレートエンドのヘアピンでトップの井筒がオーバーラン、梁がトップを奪おうとするが、次のコーナーにかけて2台が接触、井筒は転倒し梁はコースアウトしてしまう。その間に順位を上げてきていた伊藤がトップに浮上、芹沢、玉田もそれに続く。梁はコースに復帰することが出来たが、4位の加賀山の後ろで5位となってしまう。そして、結局残り周回でトップを守った伊藤が今季初優勝するとともに、VTR-SPWに全日本初優勝をもたらした。

 注目のタイトル争いは、井筒がリタイアとなり、梁は5位に入ったことで、それぞれのポイントは171、154と17ポイントまで差が縮まって最終戦の決戦を迎えることになった。最終戦もてぎのMFJ-GPには、世界選手権を闘うライダーの岡田忠之、加藤大治郎のホンダ勢に加え、ヤマハの芳賀紀行、カワサキからは柳川明とG.ラビッラらが参戦を予定している。今回3位に終わった玉田も優勝を狙うと語っており、その中で厳しい争いが展開されるに違いない。

 また、S-NKクラスも今回のレースで、ポイントリーダーの鶴田竜二が出口修の前でフィニッシュすればタイトルを獲得する状況だったが、予選13位からスタートした出口は14位でフィニッシュ、鶴田が15位だったため、タイトル争いは最終戦に持ち越されることになった。


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