昨年はレースでアクシデントが多発したGP250クラス。その中に、今シーズンこそチャンピオンを狙う高橋裕紀もいた。常にトップグループにつけながら、焦りから他車に追突し自らも転倒という最悪の形で終えた。その昨年の悪夢を振り払うためにも、このレースは勝っておきたいだろう。今回の筑波では予選1回目でトップタイムをマークすると、続く予選2回目でも57秒842をマークし2戦連続ポールポジションを獲得した。2番手グリッドには亀谷長純がつけた。亀谷は昨年、この筑波で圧倒的な速さを見せ初優勝を達成。昨年末に負った両足首のケガも癒えてきており、昨年のレースを再現したいところ。予選1回目には1コーナーで転倒しているが、その影響はなく、筑波2連覇に向けて気合いが入っている。
前回、全日本初優勝を達成した中須賀克行は今回も決勝用タイヤでベストタイムを予選でマークしたという。「明日は前回みたいに逃げられないと思うけどイケますよ! 余裕があれば様子を見て、最後に仕掛けていきたい。天気は晴れでも雨でもどっちでも大丈夫ですよ!」と中須賀。4番手には前回のオートポリスの予選で転倒し右肺挫傷のケガを負った横江竜司が続く。横江はまだケガが癒えないものの、意地のアタックでフロントローに食い込んできた。ただ、決勝はケガの影響もあり、トップグループについていくのは苦しい状況だろう。2列目には藤岡祐三、青山周平、東浦正周(まさちか)、雨宮浩二と続き、ここまでが58秒台をマーク。前回GP250緒戦ながら3位に入賞した青山はこのレースウィークに入って体調をやや崩していたが、決勝になればトップグループに絡んでくる走りを見せてくれるはず。
また、ゼッケン4をつける徳留真紀が今回から復帰。オートポリスの事前テストで転倒し右膝を負傷。まだ松葉杖なしで歩けない状態ながらマシンにまたがったが…。同じく前回のオートポリスで肩甲骨を骨折した及川誠人も「痛みは我慢できるけど力を入れることができない」と厳しい状態だ。
レースは高橋裕紀、亀谷長純、中須賀克行の3人を中心に青山、藤岡がどこまでついていけるかがポイントとなってくるだろう。
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