優勝/#99 野田 弘樹 テルル・ハニービーレーシング
『レース1のサイティングラップから雨がパラパラ降ってきていて、降り出したらドライタイヤでは無理だと思っていた。いつ赤旗が出てレースが成立になってもいいように、なるべく前にいようと思ったけれど、だんだん雨足が強くなって、東コースがとくに滑る状況だった。手をあげたらすぐ反応してくれたので結果的に、赤旗の提示は、いい判断だったと思う。レース2では、昨日初めて履いたJ-GP2用のレインタイヤを使いましたが、雨が強くて、まったく余裕がなかった。こういう状況だと自分がペースつくって逃げた方が絶対に有利。何度か接触しそうなところもあったけれどトップを走ろうと頑張った。ボクは今まで最高位が2位で、1位を獲ったことがなかったので絶対前に出よう、という気持ちだけでした。最後のシケインは(山口)辰也くんが絶対仕掛けてくると思っていた。進入では辰也くんに抑えられたと思ったんですけれど、引いてくれました。気持ちで勝ちたいと思っていたので、優勝できてよかった。(勝てそうで勝てなかった)今までと、自分の何が変わったか分からないけれど、チーム力や結団力が格段に上がったことが結果にもつながったと思います』
2位/#91 山口 辰也 モリワキクラブ
『(今シーズン)最後のレースは優勝で決めたいと思っていましたが、後から気づいたのですが、雨の時に、ヘルメットからはずさなきゃいけないものを、つけっぱなしにしていて、スタートした瞬間にシールドが雨で曇ってしまった。まったく前が見えない状態で、シールドを開けたり閉めたりして走っていました。デグナーカーブでコースアウトしたのも、タイヤが滑ったわけではなくて、縁石を踏みやすいところなので、よけて走ろうとしたけれど見えなかったからだった。誰かが前にいないと走れなかったので、つらい状況でした。ボクのタイヤはピレリのスタンダードのレインタイヤだったし、J-GP2はもっと上のパーツが使えるクラスなので、2位で十分満足しています。シケインは(野田さんより)ボクのほうが勝っていたのは分かっていたんですけれど、進入した瞬間にスピードが落ちてしまい、シールドがよけい曇ってしまったので引いたんです。野田さんのためじゃなくて(笑)前が見えなくなって、引くしかなくて引いたんです。お客さんがレースを楽しんでくれたならうれしいです』
3位・2010年チャンピオン/#73 小西 良輝 MuSASHiRTハルク・プロ
『確率的には、普通にいけばチャンピオンが獲れる状況だったんですけれど、今までで一番、緊張したレースかもしれないですね。難しいコンディションの中で、自分の理想のライディング求めようとすると限界を超えてしまうんです。それを抑えて、コントロールすることに今回はすごい集中しました。ウエットで仕切り直しになって“よし、いくぞ”っと思ったのですが、(野田選手と山口選手の)2人を追いかけているうちに、けっこうハードなレースだなって思いました。うしろで2人の動きを見ているときに宇井選手が来て、スプーンで目の前で転倒したのを見て、確実に行こうと気持ちを切り替えました。自分の置かれている状況で、ベストを尽くす走りをしました。MuSASHiさんや本田監督には、2003年、2007年、2008年、そして今年はJ-GP2の初代チャンピオンという4度目の貴重なタイトルを獲らせていただきました。スポンサー、スタッフ、後押ししてくれたファンの皆さんの応援に支えられていると、今年は特に強く感じました』 |