文部科学大臣杯　2011年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦　SUPERBIKE RACE in SUGO
主催：スポーツランドSUGO(3,737.5m)
決勝レポート
DATE:2011-8-28
■開催日/予選：8月27日(土)、決勝：8月28日(日) 　■天候/予選：曇時々晴・ドライ　決勝：晴・ドライ
■開催場所/宮城県・スポーツランドSUGO(3,737.5m)　■観客数/8,150人(2日間)

　J-GP3の決勝はウォームアップラップのあとにエンジンが停止したマシンがあったため、スタートが仕切り直しとなり、1周減算の19周で争われることになった。

　ホールショットを奪ったのは大久保光。仲城英幸、渡辺陽向が続くが、オープニングラップは馬の背コーナーでポジションを上げた仲城が制し、大久保、渡辺、藤井謙太、山本剛大が続く。この5台がレース序盤からトップグループを形成し、何度もポジションが入れ替わる激しいバトルを繰り広げる。2周目には6番手の大西隼、7番手の北見剣が単独走行の気配を見せていたが、翌週には小室旭が追いつき、3台によるセカンドグループとなる。小室は4周目に北見を、6周目に大西をかわし6番手に浮上。しかしペースが上がらず、レース中盤には菊池寛幸、山田誓己、山本武宏、薮田壱速、徳留真紀、丸山隼一を加え9台にふくれあがる。

　8周目には菊池がこのグループのトップに立つが、11周目に菊池をかわした山田がセカンドグループから抜け出し、差を広げていく。

　トップ争いは5台による接戦が続いていた。14周目、仲城を抜きトップに立ったのは藤井。大久保もヘアピンコーナーで仲城のインから仕掛けていくが仲城と接触、2台は転倒し、リタイアしてしまう。その直後、SPインコーナーでは山本剛大も単独で転倒。トップ争いは藤井と渡辺の一騎打ちとなる。17周目の馬の背コーナーでは、渡辺が藤井をとらえるが、バックストレッチで藤井がトップを奪い返す。渡辺は必死に食らいついていくが藤井が抑えきり、J-GP3で初の表彰台を優勝で飾る結果となった。同時にJ-GP3クラスで初めて4ストロークマシン、NSF250Rを表彰台の中央に導いた。コンマ4秒差で2位となった渡辺も今回からNSF250Rを駆っており、NSF250Rが1-2フィニッシュ。激しいバトルとなったセカンドグループから抜け出した山田が単独3位でゴール。こちらも、初の表彰台をゲットした。

　レース終盤から一騎打ちとなっていた4位争いは徳留が制し、菊池が5位。6位以降は小室、大西、山本武宏、北見、薮田、森俊也、丸山の順にチェッカーを受けた。

優勝／#12　藤井謙太／F.C.C.TSR Honda
『GP-MONOのときほどじゃないけど、表彰台に上がるには予選順位が悪かった。マシンはGP-MONOよりよかったけれど、決勝を走ってみないと分からなかったので落ち着いて走っていました。レース終盤になって後ろを見たら（渡辺）陽向しかいなかったので、なにかあったなと思いました。それからは、ちょっとだけラクになりました。GP-MONOのほうが厳しい状況だったので、初優勝は、うれしいけれど達成感は、昨日のほうが大きいですね』

2位／5　渡辺陽向／Project μ 7C クルーズ
『マシン差とか技量の面でも厳しい部分があったので、まわりが疲れてきたレース終盤、残り3周ぐらいで勝負しようと思っていた。でも前にいるのが藤井選手しかいなくなって、いけるかなと思ったけれど、勝負することできなくて後ろでゴールすることになってしまいました。NSFのスタンダードで自分のほうが有利なのかどうか分かりませんが、自分の突っ込みが甘かったところもあって、事前テストのときからアドバンテージはないことは覚悟していました。それでも思った以上に、今日の謙汰は速かった。2位という結果はうれしさ半分、悔しさ半分ですね』

3位／#20　山田誓己／TEAM PLUS ONE
『予選の結果が悪かったので順位は考えず、できるだけ上に行こうと思って、ずっと攻め続けていました。スタート直後で失敗したこともあって前に出られず、バトルをしているうちにトップグループに離されてしまったので、自分のいた集団のトップに立とうと思って攻めました。ずっとタイムばかり気にしていたのでトップグループで転倒があったことも知らず3位になったことに気がつきませんでした。チェッカー後、ピットロードに戻ろうとしたらチームスタッフに止められて初めて分かりました。初めての表彰台なので素直にうれしいです。次はトップ争いして一番高いところに上れるように頑張ります』

レース序盤から5台のトップ争い