2週間前、山口県のMINEサーキットで開幕したR2-1全日本ロードレース選手権は、舞台をここ筑波サーキットへ移して、第2戦が開幕した。土曜日の朝まで降っていた雨は、予選1回目が始まるころには止み、路面はほぼドライとなった。
今年からスーパーバイククラスは、大きく様変わりした。プロトタイプクラスとJSBの2クラスが新設され、合計4クラスのマシンが混走することになったのだ。このプロトタイプは、800ccから1000ccまでの4ストロークエンジンを使い、MFJのロードレース基本仕様に合っていれば、どんな改造も許されるマシンが参戦できる。各メーカーはMotoGPマシンの開発の場として、このクラスに参戦している。またコンストラクターの中には、S-NKクラスの買い取り規定以上の予算をかけてマシンを改造し、チューニングマシンのテストとしてレース参戦するチームもあり、こういったチームもプロトタイプに参戦している。
午前中の予選1回目、トップタイムはMotoGPマシン、スズキGSV-Rに乗る梁明。続いて、同じGSV-Rの加賀山就臣。この二人が56秒台をマークしたが、前日の合同練習が雨だったこともあり、全体にタイムは縮まらない。
午後からの予選2回目、タイムアタックは最後の10分あたりから開始される。スーパーバイクのコースレコードは、昨年の大会で芹沢太麻樹が出した56秒605。このタイムを破ったのは、やはりプロトタイプの梁で、タイムは56秒340。1周約2kmのこの短い筑波サーキットでのコンマ3秒はロングコースの1秒以上に匹敵する。このタイムは最後まで破られることはなく、梁は2戦連続のポールポジション。さらに加賀山もスーパーバイクのレコードを破り、2番手に続く。同じチームスズキからスーパーバイクでエントリーしている渡辺篤が、コースレコードを樹立して予選3位に入った。2週間前のワールドスーパーバイクSUGOのレース2で優勝した玉田誠がフロントロウの最後、4番手につけた。予選3列目までにスーパーバイクとプロトタイプが入っている。梁と加賀山のGSV-Rが逃げ、その後ろで熾烈な3位争いが展開されるだろう。
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