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SUPERBIKE RACE in SUZUKA


J-GP2

文部科学大臣杯 2011年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦 第43回MFJグランプリ SUPERBIKE RACE in SUZUKA
主催:鈴鹿サーキット(5.821Km)
決勝レポート
DATE:2011-10-30
■開催日/予選:10月29日(土)、決勝:10月30日(日)  ■天候/予選:晴・ドライ 決勝:曇後雨ウエット
■開催場所/三重県・鈴鹿サーキット(5.821Km) ■観客数/予選:10,000人・決勝:11,000人

満身創痍で復帰した中上貴晶が
見事優勝でチャンピオンを決める!

 中上貴晶が前戦の岡山をケガで欠場したため、関口太郎がポイントリーダーとして迎えた最終戦。2人の差は8ポイントで、中上が優勝しても関口が4位以内に入ればチャンピオンとなる状況だった。しかしダブルエントリーしているST600クラスの決勝で関口が他車と接触転倒し、左肩を脱臼してしまう。厳しい状況で決勝を迎えることになってしまっていた。
 J-GP2クラスの決勝も雨の影響で15周から11周に変更された。
ポールポジションの中上がスタートを決め、トップで1コーナーへ進入するがブレーキングが遅れはらんでしまうが、S字コーナーの進入までにポジションを挽回し、再びトップに立つ。予選4番手グリッドからスタートした山口辰也もS字コーナーの2つ目で2番手に浮上すると、オープニングラップから中上と山口が後続を引き離していく。3番手に高橋英倫がつけ、小山知良、野田弘樹がセカンドグループを形成し、関口は生形秀之、稲垣誠にもかわされ8番手までポジションを落としていた。続く2周目、ダンロップコーナー入り口で小山を抜いた野田は200Rで高橋もかわし3番手に浮上する。小山はペースを上げられず5番手にポジションを落としてしまう。

 トップを争う中上と山口は、3周目には後続に8秒あまりの差をつけていた。3番手争いは野田と高橋。少し離れて小山が続き、この時点で関口が6番手までポジションを上げていた。ファステストラップを更新しながら周回を重ねる中上。山口はメインストレートで何度も中上に並びかけ1コーナーでインを伺いプレッシャーをかけていたが、なかなか前に出ることができない。

 3番手の野田と4番手の高橋は徐々に差が開いていき、5周目にはそれぞれ独走状態に。関口は5番手に浮上し、あとひとつポジションを上げればタイトルを手中に収めるところまできていたが、4秒以上前を走る高橋とのラップタイムはほとんど変わらなかった。

 レース終盤になると中上は徐々にペースを上げ、8周目に2分22秒522のベストラップをマーク。山口を引き離しにかかる。その後方では、僅かに高橋との差を詰めてきていた関口が9周目のスプーンカーブでまさかの転倒。この時点で、中上のチャンピオンが決定した。中上は山口に3秒以上の差をつけ優勝、今シーズン5勝目を挙げた。山口が2位でゴールし、野田が3位に入り今季初の表彰台をゲットした。高橋が単独で4位。レース後半に5位争いを展開していた3台は稲垣、小山、星野知也の順に僅差でゴール。野左根航汰が8位。5周目のデグナーカーブで転倒を喫していた生形は、その後レースに復帰し9位でゴールしている。

 年間ランキングでは関口が2位。15ポイントを獲得した生形が3位を死守。4位の山口との差は僅か1ポイントだった。

●ライダーのコメント

優勝・2011チャンピオン/中上貴晶 MuSASHi RT ハルク・プロ 
『(ケガの)痛みがひどかったので痛み止めを飲んで出場して、序盤は何とか走らせたけれど、ラスト2周は腕の感覚がないくらいで、力も入らないし、クラッチをうまく放せなくて、かなりツラかった。マージンがあったのは知っていたけれど、1周がすごく長く感じました。1コーナーで何度か(山口選手に)譲ろうかと悩んだけれど、ペースは辰也さんの方が速いのは分かっていたので、前に出られて離されたら終わりなので、抑えて走るしかないなと思いました。一発アタックして、ラスト3周か2周で一気に離したいと考えたけれど無理だと思ったので、自分のいけるところを探りながら徐々にペースを上げました。(サインボードに)プラス2秒って出たときは、ホッとしました。電光掲示板を見て(関口)太郎さんが6番手辺りにいたのは確認していたので、ポイントの計算もしながら走っていたのですが、最後に負けてチャンピオンになるのは納得いかないので絶対勝って決めてやろうと思っていました。チェッカーを受けたときに『2011-P1』というピットサインを見て、やっと(チャンピオンが)獲れたなって…。金曜日の午前中、公式予選、決勝も全てトップで終えられたので、すごく充実したシーズンでした。全戦ポールポジションから優勝というのは、なかなかできないことなので、成し遂げたいと思っていました。それが自分のミスで日本GPで転倒して岡山を欠場してしまい、かなり悔しかったけれど、こうしてチャンピオンを獲ることができたので、すべての人に感謝したいです』

2位/山口辰也 TOHO Racing
『雨の量が少なかったので、レース後半に路面が乾いてきたら厳しい状況になるのはオートポリスのテストの時に確認していたので、前半に頑張り過ぎないようにしていました。ボクのバイクの方が(中上より)軽いぶん、ストレートでは抜けるけれど、グリップが足りなくて止まることができなかった。そのうちに路面が乾いてきて、至る所でハイサイドしかけていたので、最後は2位キープに切り替えました。ボクが使っているタイヤは600用に作られたものではないので、シーズンが始まったときにはCBRでチャレンジしましたが、バランスが悪くてとても危ない状態でした。でも、スポンサーの方々に協力していただいているのに、だめだから途中で辞めますなんて絶対にできないので、モリワキさんに無理を言って、なんとかこの1台を造っていただきました。モリワキさんにも、協力していただいたKYBさんにも、OZホイールさんにも、本当に感謝しています。無事にシーズンを終えることができてよかったです』

3位/野田弘樹 テルル・ハニービーレーシング
『後ろから追い上げて3位になったときは、ふたりの姿が見えなかった。ただ、やっと自分とマシンとコンディションと向き合って戦える状態に来られたので、単独の走行でしたが気持ちよく走れました。気持ちは複雑ですけれど、1年間、無事に走ってこられてよかったと思いますね。元はノーマルのCBRのままで、ブレーキ、クラッチなどは、いろいろ試してみましたが結局いいところを出せずに、最初の状態に戻して、毎戦行ったり来たりを繰り返していました。今回ようやく気持ちよく走れるようになってきたので、これが開幕だったらいいなと思いました。今年は、本当に苦しいシーズンでしたね』



J-GP2決勝レース   決勝スタート
     
J-GP2決勝レース   左肩甲骨骨折の状態で山口辰也の追撃を抑える中上 貴晶
     
J-GP2決勝レース  

中上 貴晶がポールtoウインで優勝と同時にタイトルを獲得した

   
J-GP2決勝レース   優勝:中上 貴晶(中央)・2位:山口 辰也(左)・3位:野田弘樹
     
J-GP2決勝レース   2011J-GP2チャンピオン中上 貴晶
   
Photo:H.Wakita(c)
 
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